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作品名:詩抄 II 作者:鳴瀬羽迦

第9回   こねこ/ひねくれ者のウタ
     
     
     
     こねこ
     
     
     
     
     ずっとまえにはね
     はらだたしかったことも
     かなしかったことも
     なんだかいまは
     すーっと
     どこかにのみこまれてゆくの
     きみといると
     なにかがかわってゆくみたい
     ずっとまえには
     なかったきもちだから
     きっと
     きみがはこんできたんだね
     ふしぎなんだ
     しぜんなのかな
     すこしくすぐったい
     このきもち
     




     -*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*
     
     
     
     ひねくれ者のウタ
     
     


     病気 可哀想と憐れまないで
     辛いのは現実でも
     あたし 可哀想な人なの?
     
     みんな そんな目で見ないで
     もっと辛いところに追い込んでいるんだよ
     わからないの?
     
     きっと治って幸せになるよ なんて
     安易に言わないで欲しいな
     あたし今 不幸なの?
     
     あれこれ無責任な民間療法情報ありがとう
     たくさん お金を使いました
     
     病に 人の言葉に 弱い心に
     振り回されて 一回りして気がついたよ
     
     治ることがベストだとは思わなくなった
     そうしたら 病と上手く付き合えるようになったよ
     
     得るより失う方が多いみたいだけど
     得るものはとても大きいことを知った
     
     今 生きていることが とてつもなく嬉しい
     
     
     
     


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