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作品名:詩抄 II 作者:鳴瀬羽迦

第4回   花の香りに/LIVE
     
     
     
     花の香りに
     
     
     
     
     雨に煙る
     街路を歩いていた
     
     甘い花の香り
     つと 漂い
     夢をいざなう
     
     古びた家並みは
     闇夜に隠され
     このまま夢に続くように
     
     今 君が此処にいれば
     素直に
     語れそうだよ
     
     でも 君はいない
     振り返っても
     君はいない
     
     幻影は
     雨音に紛れ
     
     家路を急ぐ
     遠くなる花の香りに
     夢を残して
     
     
     
     
     -*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*
     
     
     
     LIVE
     
     
     
     
     音になる自分が
     身体の芯から
     
     フロアを這う重低音
     響いてくる指先まで
     
     吹き飛んでゆく
     煩わしさも退屈も
     さっきまでの悪夢だって
     
     沸きあがる歓声
     粒子のスパーク
     弾けて弾けて
     
     音の洪水に溺れる人達
     ラストはひとつのエネルギーの塊
     
     求めても切りがないほどの
     一瞬の熱
     なのかもしれないけど
     
     魅かれる場所
     惹かれる瞬間
     
     逃れることできない
     逃したくない
     瞬間の夢
     
     
     
     
     


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