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作品名:詩抄 II 作者:鳴瀬羽迦

第11回   ひだまり/焔
     
     
     
     ひだまり
     
     
     
     
     冬の朝日の黄金色
     部屋の中に満ち
     

     柔らかな温もり
     暖房のスイッチを切って
     窓辺へ
     

     レースのカーテンを透ける
     樹々の淡い揺れる影の
     繊細な模様
     

     鼓動と呼吸を意識する
     

     日溜まりに温もる
     ただそれだけで
     

     生きているという幸福
     
     
     
     
     
     -*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*
    
     
    
     焔
     
     
     
     
     焔みたい 想いは
     
     酸素と 燃料をくべ
     
     ゆっくりと 燃えている
     
     この身体を芯にして
     
     ときに 風に揺らめき
     
     勢いを増したり
     
     消えそうになったり
     
     燃え尽きれば 残るすす
     
     でもそれは もう私の想いではないから
     
     独り歩きする言葉も
     
     面影も なにも残したくはないけど
     
     キミの手に 思い出が残るなら
     
     生きていたという 命の燈り
     
     それだけを胸に 灯して
     
     
     
     


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