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作品名:詩抄 I 作者:鳴瀬羽迦

第11回   時の作用/虚々実々
     
     
     
     時の作用
     
     
     
     
     時間はときには 優しい
     
     
     ゆるやかに 傷をうめてゆく
     
     
     一歩ずつ 遠くなる昨日に
     
     
     時の薬は 浸透してゆくようで
     
     
     一滴ずつ 遠くなる記憶に
     
     
     今へと繋がる 道しるべみたいに
     
     
     この一点から 膨らむ想いを
     
     
     沈めた 忘れそうな日々にさえ 届かせ
     
     
     優しく 包(くる)んで くれるようで
     
     
     
     
     _______________________________
     
     
     
     虚々実々
    
     
      
     
     疑いだしたら切りがない
     
     成るようにしかならない流れに身を置くのだから
     
     その中で自分を忘れないことの大切さ
     
     自分として全てを感じることの大切さ
     
     どんな立ち場にいても肝心なことは
     
     顕在している今の自らの命で感じること
     
     自身の心を持つこと
     
     惑わされない心を
     
     そう歴史に残るような偉業をとげることすら
     
     ほんとうは重要ではないんだ
     
     人生は始めから終わりまで
     
     この意識にとっては試行錯誤の闘い
     
     確かなことは
     
     生まれたことと死ぬこと
     
     そして命は叫んでいる
     
     生まれたからには生きるのだ!
     
     
     
     


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