夢の中に見た人達 物静かな人達、それはそう、人と見えた。 彼らは自らの心を整えて生きることを最善としている。 一挙手一投足のたおやかなる振る舞い。 時間の流れがとてもゆるやかなのか。 辺りはまるで、古代。 古びたものは風化し大地に還る。 でも私は想像できないでいた。 彼らの世界がどう成り立っているのか。 便利な道具とともに廃棄物も溢れ、 けたたましく情報が飛び交う世界にいるから。 人と人がぶつかり合うのをみる世界にいるから。 ひとつ聞いてみたかったことを思い出す。 星には寿命がある、この星系が消えるとき、あなたたちはどうするのか…… 私は、地球の寿命が来たとき、人類が存在するのなら、 きっと、その時には宇宙船もあって、 それに乗り、他の星系へ移住するものと、考えるのだけど。 でも、あなたたちの世界には地球にみるような科学や工業の様相はどこにもない。 彼らの深遠なる心に吸い込まれてゆくかのように、 眩む意識。 あなたたちは、星とともにあるんだね…… そう感じた。 永らえるとは……? 言葉に紡ぎ出せない、なにかが意識を波打たせた。
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