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作品名:日々の小窓と宇宙の扉 作者:鳴瀬羽迦

第6回   消費文化の只中にて
     
     
     
     消費文化の只中にて
     
     
     
     
     
     都市、空を刻むビル、深く掘られ、はり巡る地下。
     まるでサイボーグと化した大地。
     
     こんなにも物があふれている、この街。
     ほんとうに必要な物は、このうちのどれだけなのだろうか?
     
     ショップの陳列棚の多種多様な商品、すぐにゴミになるような粗悪な材質。
     流行廃れも速いデザイン、必要とするのは何のため?
     
     道路を行き交う車車車、そびえるビルビルビル。
     使われなくなったら特大の粗大ごみ、あまりにも数が多い、多過ぎる。
     
     人の生活にこんなにも物は必要なのだろうか?
     作り過ぎながら、エコだ温暖化防止だの掛け声、奇妙な感じがする。
     
     競って作って売る、自然環境の共生とは矛盾だらけの社会経済システム。
     物を欲しがる人の心がそのシステムを加速している。
     
     安い、早い、脆い、都市型消費人生。
     いずれ環境を食潰す勢い。誰かがどこかで腐敗の旨味をすすっている。
     
     知ってか知らずか、これが私たちが望んだ世界の本性だったのか。
     今、その姿を現している、目に映る社会現象となって。
     
     思い出してみたい。
     ひとつの道具に愛着を持ち、味わい深くなるまで使いこなす。
     そんな心の在り方を……。
     
     
     


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