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作品名:日々の小窓と宇宙の扉 作者:鳴瀬羽迦

第12回   伝えたい気持ち
     


     伝えたい気持ち
     
     
     
     
     
     もし私に再び以前のようなことが起きて
     今 死ぬこととなっても 悔いはないよ
     だから悲しまないでね
     あなたたちが ふと感じた その場所に
     私はきっといるから
     
     花になって 揺れている
     小さな蟻になって あなたの足許に
     空を飛ぶ鳥かもしれない
     形を変える雲や 風となって歌っているよ
     
     この国では土葬も風葬も許されないけど
     私は 自然分解したい
     森の樹木や草花の肥やしになりたい
     魚や鳥たちの餌となりたい
     たくさんたくさん食した命を返したい
     でも無理なら せめて灰にして地球の土に返してね
     
     もし私が生活の中から突然に消えても
     寂しんでいる間はないよ
     今 助けを必要とする人達に
     心から手を貸してあげてください
     そこにも私はきっといて
     あなたのことを待っているから
     
     大切なふたり ありがとう
     あなたたちに逢えて嬉しかった
     ふたりの生きる力 育つ力を信頼しているから
     私にはなんの心配もない
     
     もし今あなたたちが泣いているのなら
     それはきっと魂から溢れる
     喜びのしずくとなるように願っているよ
     
     
     



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