モンシロチョウ 深まる秋の日 束の間の晴れにモンシロチョウの姿を見る 季節外れ 痛んだ羽 その弱々しい羽ばたきに 儚さを思い 哀れみ それは人の心の傲りなのでしょうか 彼は自然を力強く生き抜き 最後の時を向えようとしている もし私が彼なら傷つけられたのは誇り 哀れみの視線は拒むだろう 哀れみ その種は人の心の中にあるのでしょう ときおり他に植え付け 威風堂々と生き行くものを 哀れなものと 貶めてもしまう 哀れみ それは人の心の優しさではないでしょうか 痛みを知るから 他にも重ねて感じることができる 自らの心に生じ 自らの心を深める想い 生きとし生けるものは 気高く 尊い 風に煽られ地面に落ちて行った モンシロチョウの姿に想う もう羽ばたくことのない その亡骸は自然の摂理を静かに物語る 儚さ それは虚ろう心が映しだす幻かもしれない
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