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作品名:『ダンナさまは18歳。』 作者:英庵

第17回   新たなるスタート
早智子「龍ちゃん、行ってくるね!」

龍之介「行ってらっしゃい。さっちゃん。」

大安の日に入籍を済ませ、早智子と龍之介の新婚生活が始まっている。

・朝は早智子が早く起きて洗濯と朝食の準備。
・めざめのテレビ!を2人で見ながら朝食をとった後、龍之介が早智子を見送る。
・その後、龍之介が食器を洗い、花屋『フィールド』に働きに行く。
・夕方、花屋『フィールド』から帰って来た龍之介は夕食の準備。
 学生の時に妹と料理を手伝っていた龍之介は、実は早智子より料理のセンスが良い。
 それを本能的に察知した早智子は夕食は龍之介に任せることにした。
・早智子が帰ってから、2人で今日の出来事を話しながら夕食
・2人で食器を洗った後、憩いの時間
・2人でお風呂に入った後、○○。

 といった感じで仲良く楽しくやっている。


そしてとうとう結婚式を挙げる6月20日がやってきた。
場所はこの春にオープンしたばかりの横浜 桜木町駅近くの紅葉坂を登ったところにある教会。
式自体は早智子の家族と翔子を含めた友人、そして龍之介の家族と友人といったシンプルなものだが、
場所は早智子の希望を取り入れた。

ヨーロッパ風の大聖堂。
大きな花を形どったステンドグラスの下の祭壇で、司祭(神父)が龍之介に問う。

司祭 「龍之介さん、あなたは早智子さんを妻とすることを望みますか。」

龍之介「はい、望みます。」

司祭 「順境にあっても逆境にあっても、病気のときも健康のときも、夫として生涯、
    愛と忠実を尽くすことを誓いますか。」

龍之介「はい、誓います。」 18歳の龍之介が誓う。

次は白いウェディングドレスに身を包み、マリアベールの中で少し緊張顔の早智子。

司祭 「早智子さん、あなたは龍之介さんを夫とすることを望みますか。」

早智子「はい、望みます。」

司祭 「順境にあっても逆境にあっても、病気のときも健康のときも、妻として生涯、
    愛と忠実を尽くすことを誓いますか。」

早智子「はい、誓います。」 同じ羊年の早智子も誓う。

司祭 「私は、お二人の結婚がここに成立したことを宣言いたします。
    お二人が今私たち一同の前でかわされた誓約を神が固めて下さり、
    祝福で満たして下さいますように‥。」

早智子は右頬にエクボをつくり龍太郎を見つめる。
龍太郎も“これから早智子を幸せにする”という決意のもと、凛々しい笑顔をみせている。

その姿を見て自分のことのように感激し涙をみせる翔子。
将来の自分の姿を重ね“早智子姉さんキレイ!”と心の中で語りかける美雪。

一人娘がわが元から巣立っていく姿を優しく見送る早智子のご両親。
早智子を家族のように受け入れ、息子の自立に期待を込めるお母さん。

それぞれの思いの中で2人は新たな人生のスタートを切った。

だが、司祭が述べられた“順境”と“逆境”が間もなく同時に2人に訪れようとしていた。


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