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作品名:NEW WROLD〜Side Story〜 作者:月野 智

第17回   設定資料集<3>
〜武器・装備に関する用語解説〜

『主砲』
戦艦や母艦に搭載されている主要火器の総称である。
基本的にはエネルギービームを発射して、敵艦を迎撃する武器である。
その形状は各戦艦によっても異なるが、平射(横並び)型、及び縦列(縦並び)型多いと推測される。
尚、エネルギー照射率100%を越えると砲門が溶解してしまうため、基本的には100%が使用上限とされているが、ガーディアンエンジェルの戦艦や母艦は、この照射率が140%である。
そのため、防御シールドにたった一発当てるだけで、敵艦のシールドは消失してしまう。
140%の照射率でも砲門が溶解しないのは、ガーディアンエンジェルが特殊な砲門化工技術を持っているためと推測される。

『対戦艦ミサイル』
戦艦や母艦に搭載されている強力なミサイルのことである。
この名称は月野オリジナル名称となっている。(多分)
戦艦のぶ厚い装甲隔壁を数発で打ち破ることができ、その威力は膨大。

『防御シールド』
超気密電磁粒子(架空の粒子)を照射して、敵艦からのエネルギービームや対戦艦ミサイルから自艦を守るための所謂バリアである。
構造は二重構造であり、超気密電磁粒子で作り上げたバリアの内側に中和粒子を照射することによって、シールドを張りながらも自艦の主砲やミサイルを敵艦に発射することができる。
超気密電磁粒子によるシールド同士が触れると共鳴反応が起こり、シールドとしての役割を果たすことができなくなる。
また、繰り返しエネルギービームを浴びることで、超気密電磁粒子が崩壊しシールドが消失してしまう場合がある。

『ハイド粒子』
敵艦のロックオン電波を乱反射させる特殊粒子(架空の粒子)である。
この粒子を散布することにより、敵艦のロックオンを外し、命中率を低くすることが出来るが、決して万能ではないため、当る時にはまともに当る。
時折、通信レーダー機器に悪影響を及ぼす場合があるので、艦長の判断によっては使用しない場合もある。

『大砲門』
主砲とは別の大型火器砲門を差す。
強力な高エネルギービーム、または高エネルギーレーザー等の強力火器の総称である。
セラフィムのソドムシンク砲、バートのオリハラル粒子サイクロン砲などが代表的な大砲門である。

『ソドムシンク砲』
宇宙戦闘空母セラフィムが所有する大砲門。
高エネルギーレーザー砲であり、エネルギー照射率2500%(小規模な恒星フレア並)という凄まじい威力誇る。
この砲門から発射されるレーザーを浴びれば、数千という戦艦は一瞬で消滅してしまう。だが、この大砲門には一つだけ欠点がある。
欠点については以下、本文抜粋。
“エネルギーチャージのために、セラフィムの全動力を砲門に回さねばならず、補助推進と通信以外の全ての機能が、たった一分間だけ停止することになる。
つまり、エネルギー充填が完了するまでの1分間、セラフィムは、防御シールドはおろか、全ての火器が使用不能となるのだ”

『オリハラル粒子サイクロン砲』
本文より抜粋。
“この広域宇宙においてギャラクシアン・バート商会だけが所有し、そしてAOULP特許を取得している・・・略・・・戦艦の装甲もシールドも一撃で貫くほどの凄まじい威力を持つ高エネルギー粒子ビーム砲であった。
偏狭惑星トリスタンのみで採掘される、オリハラル鉱石の粒子を抽出し、それを圧縮したものに電磁波を照射すると、膨大な質量をもつ高エネルギー粒子に変わる。
これを火器に転用したものが、オリハラル粒子サイクロン砲である。”

通称オリハラル粒子砲。
この砲門から発射される、この高エネルギー粒子ビームは、かなり強力な磁気を孕んでおり、一度射程に捉えられると、吸い寄せられるように被弾してしまうという、まったくもってとんでもない兵器である。
オリハラル粒子のエネルギーは、ある一定の量を越えるとすさまじい熱量を持つようになるため、一つの大砲門にそれを集めることが出来ない。
そのため、砲門を溶解させない処置として、バートの砲門は六つに分かれている。


『MLN(メルン)』
AOULP警察機構ハーレン・シュテンブルグが用いる、網状の強力な磁気レーザー照射装置のことである。
磁気レーザー照射ユニットを宇宙空間に発射し、そこから照射された磁気レーザーネットで敵艦を生け捕りにするための装置である。
このMLNのために、ハーレン・シュテンブルグは「宇宙蜘蛛」と揶揄される。

『タイプΦ(ファイ)ヴァルキリー』
タイプΦヴァルキリーは、惑星トライトニアが所有する戦闘用セクサノイドのことである。
以下本文抜粋。
“このセクサノイドは、群を抜いて人間に近い情緒プログラムを有しており、加えて戦闘用であるがため、複雑な戦術と偶然必然の攻撃に即時に対応できるよう、より精密なシステムプログラムが組み込まれた個体だった”

そのAIのシステムプログラムは、戦闘用プログラムと情緒プログラムに分かれており、一度戦闘になると、命令を完全遂行するまで殺戮行為を止めないという恐ろしい一面がある。
だが、情緒プログラムが発達してくると、なんらかのきっかけで、戦闘中に戦闘用プログラムが停止するという事態が起こる時もある。
「第一序曲」のイルヴァ(012)や、「交響曲第二楽章」のミハエル(07)の例がまさにそれである。
人間によって人間の名前を与えられると、名前を与えてくれた人間に特別な好意を持つようになるのは、その緻密な情緒プログラムが作用するためである。

タイプΦヴァルキーが与えられた名前は以下の通り。
・012⇒イルヴァ:ソロモンによって命名
・011⇒メイヤ:リョータロウによって命名
・07⇒ミハエル:ガブリエラによって命名
・09⇒アーネスト:ガブリエラによって命名

タイプΦヴァルキリーの製作者ブライアン・ワーズロック博士は、最初から、戦闘だけを行うセクサノイドを作るつもりはなく、「人間と同じ人工人体を作る」という彼の理念の元、タイプΦヴァルキリーは、より人間に近い身体機能と情緒を所有している。
戦闘用にも関わらず、愛情表現機能、つまり、生殖行動を行える機能が備わっているのはそのためである。
性格もそれぞれ違い、情緒も豊かであり、人間と関わることによって自己の情緒プログラムを増幅させ、更に人間らしい表情や言動、そして心を所有することができる。
時折、涙を流すことがあるのはそのためである。
人工人体が涙を流すという行動は、この物語では、かなり特異な傾向と位置付け。
ちなみに、彼らが流す涙の正体は、体内を冷やすための冷却水の一部であり、情緒プログラムの高ぶりによって瞳から零れるよう、元からプログラムされている。
愛情表現が豊かなタイプΦヴァルキリーの代表は、本編「第二序曲」に登場するメイヤ(011)であろう。


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