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作品名:おもしろ地球史 新幹線版   恐竜は多摩川で絶滅した 作者:羅々見 朴情

第5回   5
第三項 始生代(古生代)



今を去ること、40億年前から25億年前にかけての15億年間が始生代です。

例によって新幹線の路線で40億年前と15億年前に相当する地点を表してみましょう。

まず40億年前に相当する地点ですが、そこは東京駅からだと1021.6km、博多駅からは153.3
kmの地点となります。

分かりやすくいうと博多駅から四つ目の新山口駅から5.4km東京寄りの地点です。

上りの新幹線列車なら新山口駅を出て1分余り走った所です。

続いては25億年前に相当する地点ですが、そこは東京駅からだと638.5km、博多駅からは
536.4kmの所となります。

これも分かりやすくいうと姫路駅を出て5.8km東京寄りの地点です。

上りの新幹線列車なら姫路駅を出て1分余り走ったところです。

そして15億年という時間の長さを新幹線の路線の長さに置き換えると東京・名古屋間より
17.1km長い383.1kmとなります。

新幹線列車が約1時間半走り続ける長い距離です。

始生代の15億年という時間の隔たりの大きさがこれによっても実感出来るのではないで
しょうか。

さて始生代になって地球には地殻と海が出来ました。

地球の重力により引き寄せられた無数の隕石の衝突と衝突の際に発生する摩擦熱で地
球はマグマオーシャンの状態となっていました。

その衝突の衝撃で隕石は破壊され中に含まれる水分は水蒸気に変化し地球を取り囲み
ました。

しかし、時が経つにつれ地球に衝突する隕石もその数が減って来て、マグマオーシャ
ン状態であった地球の表面の温度も次第に下がり始めるようになりました。

地球の表面温度が下がり始めると、地球を取り囲む水蒸気も冷え、やがて大量の雨と
なって地表に降ってきました。

そして、この雨はなんと3000年もの間一度も止むことなく降り続けました。

3000年間も降り続く雨とはいったいどのようなものでしょうか。

これは私たち現代人にあてはめた場合の一例ですが、それはキリストがこの世に生まれ
た頃に降り始めた雨が、それから一度も止むことなく今日まで降り続け、更に明日以降、
1000年間降り続けるのと同じことです。

あり得ないことですが、もしその3000年間続く降雨の最初の日が明日だとしたら、人類は
そのような事態に対処出来ずにおそらく短期間で滅亡することになるでしょう。

恐ろしいことです。

しかし、人類にとっては恐ろしく思えるほどの長期間の降雨ですが、これにより生命の母で
ある海が誕生しました。

ちなみに海が誕生したのは40億年前から38億年前にかけての間であろうと考えられてい
ます。

それを裏付けるようにグリーンランドのイスア地方には最古のものと考えられている38億
年前の堆積岩があります。

では、40億年前から38億年前を新幹線路線で表してみましょう。

40億年前に相当する地点は新山口駅から5.4km東京寄りの地点であることは先ほど特
定しました。

では38億年前に相当する地点はどこになるでしょうか。

ちなみに2億年という時間の長さは新幹線路線で表すと51.1kmとなり新幹線列車なら12
分少々で走り切ってしまいます。

前に申し上げたとおり40億年前に相当する地点は東京駅から1021.6kmの所です。

そこから更に51.1km東京寄りの地点とは、徳山駅から東京寄りに12.2km行った所にな
ります。

つまり上り新幹線列車が徳山駅を通過して3分走ったところが38億年前に相当する地点とな
ります。



ところで,3000年という時間を新幹線路線の距離で表すとどうなるでしょうか。

その答えはなんと、たったの76.6cmです。

新幹線列車なら100分の1秒で通過してしまいます。

地球史全体の46億年の中で、原始の海が出来るのに必要だった3000年という時間を
本書流に新幹線を用いて比較すると、五時間の中の100分の1秒ということになります。

凄まじいほどに長い地球史にあっては広大な海といえども一瞬にして出来た、という
ことになります。


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