おれは一体今まで、何をやっていたのだろう・・・
現在、妻と3歳になる息子と生後4ヶ月の娘がいる。 勿論妻もいる。
が・・・
どうやらおれは、虫、いや虫以下なのかもしれないと ここ数日で思うようになってしまった。
業界では知らない者もいないような大手企業に勤め始めて 約半年・・・ 自分の能力を過大評価してしまい、誤った転職をしてしまった。 元々零細企業でのんびりと仕事をこなし、本当の意味での企業組織とは どういったものか全く知らずに、大企業に転職。 当然、社内のシステムに着いて行くだけで1日の殆どを費やし、 本来営業として採用されたにも関わらず、本業の方は疎かどころか まともに仕事すら与えてもらえない様な状況を作り出してしまった。 能力不足で、自分の責任だという事は充分理解している。
そんな中、おれはいつしか孤立するようになり、その結果として 最近流行の鬱病ってやつを発症してしまった。
あまりにも強烈な希死念慮に駆られ、通勤途中には後続の車が突っ込んで 来てくれやしないだろうか、通り魔に刺し殺してもらえないだろうか・・・ なんて事が頭の中を支配するようになっていった。 自殺についても、いつも考えていて、死にたい・・・これが口癖になって しまっていた。 しかし幸いな事に、おれには2人の子どもがいた。 唯一彼らが、おれを現世に繋ぎ止める為の楔になってくれた。 この2人を自殺遺児にする訳にはいかない。 この思いだけが拠り所だった。
だが、問題はおれの鬱病である。 仕事にも支障をきたし始め、おれ自身いたたまれなくなり、これ以上の 条件での転職はもう無理とは解っていても、退職を前提に 会社との話し合いをした・・・
会社側からの提案は、休職し完治すれば復職、という願ったり叶ったり ものではあった。 おれはこの時、会社には本当に感謝した。 何しろ世間は100年に一度の大不況の嵐が吹き荒れている。 そんな中、こんなおれに居場所を提供しようとしてくれているのだ。
おれは迷う事無く、この提案を受け入れ、医師からの診断書通り、 一ヶ月の休職生活を送る事になった。
初めのうちは、自分の趣味もそれまで大好物だった食べ物さえ 喉を通らないという様な状況ではあったが、日毎に回復の傾向を みせ、おれはまたやっていけるんじゃ・・・そんな気にさえもなった。
頻繁に外出するようにもなり、趣味を存分に楽しめる余裕さえも生まれた。
しかし・・・
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