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作品名:読者のためのミステリー 作者:朔太郎

第1回   トイレ 〜問題編〜
 
 校庭では生徒たちが等間隔に並び、体育の授業をこなしている。ひどく退屈であり、ひどく平和な一日だった。その平和な日常を教室の窓から眺めている。
 
 ちなみに僕の教室つまり2年3組は今英語の授業が行われている。この授業が終われば昼休みである。そして授業が終わった。

 昼休みに入ったので早々と部室に向う、僕の所属する部活はミステリー研究会という地味なものだった。部室に入ると部長と副部長がこちらを見た。

 ここでミステリー研究会の紹介をしよう、最初に部長こと藁一茶さん(ワライッサ)を紹介しよう。部長はミステリー研究会を作った方でいつも本を読んでいる。背が高く、スタイルもいいし、美人なのに男子に人気がない。多分だが頭が良すぎるのが問題なのだろう。僕の尊敬する人でもある。変わった名前なのがコンプレックスらしく胸についた名札の出席番号は常に40番になっているのも印象的だ。

 次に副部長の紹介だ。東野隆さん(男)は、本物のミステリーマニアであり、高校生ながら小説家である。彼の書く小説は高度なトリックを駆使し読者に挑戦するかのような高校生とは思えないほどにレベルが高い。また、けっこう不良なのであまり評判は良くないが僕にはやさしい先輩だ。

 部長と副部長ともに3年生である。今二人は副部長が考えた小説に使うダイイングメッセージについて話し合っていたようだ。

 「おはようございます」と僕は言う。今は昼なので「こんにちは」が正しいと思いながら言葉を発していた。二人ともこちらを見てうなずくだけだった。僕は二人の会話に入れてもらうことにした。しかし副部長の考えたダイイングメッセージが難しすぎて会話に参加することができない。この二人の頭の良さは並みじゃないのだ。

 二人の難しい話が終わり、三人で普段どうりの会話をした。こんな感じの部活がミステリー研究会だ。実はまだ多くの部員がいるが今回の事件には関係がないので割愛させてもらうとしよう。

 そして放課後の部活を終えた後で事件は起きた・・・

 次の日の朝のトイレで副部長こと東野隆さんが殺害されているのが発見されたのだ。死亡推定時刻は、昨日つまり僕たちが部活を終えた後のことになる。

 もちろん、その日は学校は休校となった。それから僕は警察に事情聴取されることとなるのだが僕の担当の刑事さんの名前は藁だった。

 一瞬、偶然だろうと思っていたがそんなことはなかった。ミステリー研究会の部長のお父さんである。そのためか取り調べはすぐに終わった。

 警察所を出る時に部長が見えた。そこで「一茶さん!!」と声をかけた。そこで綺麗な顔がこちらを向いた。部長と二人で公園で話をすることにした。

 何の気なしに「犯人すぐに捕まるといいですね」と言った。「多分、今週中には捕まると思うわ」と部長。

 ここからが謎解きの本題に当たるところだ。読者の方々も一緒に考えていたいただきたいと思います。

 部長のお父さんからの情報によれば、ヒントは3個ある。

第一、死因は撲殺であり、また正面から殴られているということ。

第二、容疑者は三人いて一年生の児玉くん、二年の坂東くんと豊橋くんだそうだ。

第三、最も重要なのはこれだ、現場のトイレットペーパーに「HB」と書かれてあった。

 副部長のダイイングメッセージは、僕には理解できなかったが部長は簡単にわかった様だった。

 今回の事件は部長がいう様に一週間で幕を閉じた。またやさしい問題なので「馬鹿にするな!!」という読者もいらっしゃると思います。

 では、また解決編で〜

 
 









 

 


 


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