ソ連に攻め込んだドイツ軍はバクーの手前にあるヴォルガ川河畔の都市スターリングラードの攻略に手間取っていた。最初ドイツの将軍たちは戦略上、スターリングラードは捨てて直接バクーを攻略することを考えていた。しかしヒットラーはその都市の名前に拘った。スターリンの名前を冠した都市を陥落させればソ連国民の戦意を喪失させることが出来ると考えて、何としてもスターリングラードを攻略せよと厳命していた。スターリングラードの攻防は1942年6月28日から1943年2月2日まで7カ月続いた。
冬が来て動きが取れなくなったドイツ第6軍10万人がヒットラーの命令を無視してソ連軍に降伏した。真冬の雪の中を捕虜収容所まで歩かされた10万人の捕虜のうち、2万人が凍死または射殺された。捕虜収容所までたどり着いた8万人も終戦までの間に大部分が死んだ。生きてドイツに戻れたのは僅か6500人だった。これこそ、まさに「死の行進」だが戦勝国は、そうは言われない。先述の「スターリングラード」と言う映画は見る価値のある映画だと思う。当時のスターリングラードの様子が良く描かれていると思う。
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