う〜ん・・・どうするべきか・・・
トイレにこもって考えてみる。
思わずあの場を立ち去ったが、これからどうしよう・・・ あたしはこの世界でどう対応してったらいいのだろう? これが夢なら、なりふり構わずやりたいようにできる。 それこそ、我慢ぜずにやりたいようにやっておけば、言いたいこと言っておけばって、後々後悔せずにすむから。
でも今の現状が、避けられない事実ならば・・・? 昔と同じあたしを通した方がいいのだろうか? 自分の気持ちを隠して、あたりさわりなく平穏を願って・・・。
卒業したあと、よくきょんちゃんともう一度中学生活やり直したいねって語ってた。 後悔することが多かったから。 今のあたしでいこうとすれば、この先の未来もそれによって変わってしまうのだろうか? ・・・・・・ あたしの頭の中は、この中学時代の思い出が駆け巡った。
トイレが込み始めたのでしかたなく出た。
・・・どこかゆっくり考えれる場所ないかな?
教室とはちがう方向に歩きだした。
「あんたって、おもしろいね。」
後ろから声がした。 自分に言われたのかわからなかったが、一応振り向いた。
げっ・・・松井リョーマ・・・
もろに目が合い、確実にあたしにむけての言葉だった。
なんでこいつが・・・? あっ、友達の復讐・・・とか?
松井君は近づいてきて、少し身長があたしより高かったから見下ろしてきた。
・・・こいつ3年の頃もっと身長伸びてたよね・・・
なんて思い出しながら、とっさにあたしは身構えた。
「・・・なに・・・が?」 「朝のはちょっとムカついたけど、さっきのはおもしろかった。」
・・・は?何言ってんの?
「あんな田口見たのも初めてだったし。」
そう言って、思い出したかのようにフッと笑った。
・・・こいつ・・・文句言いに来たんじゃないの? っていうか、友達のことそんな風に笑うなんて・・・そうさせたのはあたしなんだけど・・・やっぱこいつは苦手だ。 そもそも松井君とは中学の時、会話という会話したことないのになんでこの流れ?
あたしは何も言うことなく、振り返り先へ行こうとした。
「山田ってそんなキャラだったんだ。」
−−−っ!!
朝と似たようなフレーズだ。
再び向き直して、松井君を下から睨んだ。
「・・・キャラキャラって・・・勝手に人の事決めつけないでよ!あんたにあたしの何がわかるっての?っつうか、わかって欲しくもないんだけど!!」
「・・・・・・」 「・・・・・・」
またもや周りの空気が固まった。 廊下を行き来している生徒たちの視線がこちらに集中している。
・・・−−しまったっ! またやってしまった・・・
今度は早めに事の重大さに気付く。 人気者の松井リョーマに大声で怒鳴ってしまった。 こんな公衆の面前で。 しかもこいつキレやすいって聞いたことあるぞ・・・
周りに視線を向けていたが、松井君に戻した。
「・・・っぷ、ぷははははは!」
・・・へ?なに?なんで?
松井君は突然笑い出した。 「あっはははははは、あ〜おもしろ〜・・・」
・・・わけがわかんない・・・なんで? 笑うところ? 普通怒るとこでしょ!? なんかバカにされてる感じがしてきたんですけど・・・
人が本気で怒ってんのに、それをお腹かかえて笑うなんて。
「・・・あ〜、いたっ。智子っ。」
きょんちゃんが教室の方から走ってきた。
あたしの目の前で松井君が笑いを堪えているのを少し不思議がっていたが・・・。
「なかなか戻ってこないんだもん。心配したよ。」 「・・・あー、ごめん・・・」
さっきのこと何とも思わなかったのかな・・・?
「尾上先生が目的室に来いって。」
へ?・・・あぁ、担任の名前だ。そうそう尾上(おうえ)だった。 「・・・あたしが?」
「みんなだよ。集まってるみんな。」
・・・みんな・・・さっきの談話してたグループってこと・・・
・・・あ・・・覚えてる・・・この事。
あたし達はこれから先生に質問される。
きょんちゃんが昨日日記に書いてた内容に関することだ。
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