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作品名:あの頃へ 作者:こまち

第3回   夢の続き?
山田智子

短大卒業後、資格を取った保育士を活かし就職するもの、保護者とトラブル起こし退社。
後に中小企業にて事務として勤務。
コピーにお茶くみ、男性社員のデスクワークの補助といった誰にでもできる仕事を6年勤続。
1月10日で30歳になるが結婚の話など出ることなく、彼氏いない歴3年ときている。
毎日の生活に、これといって何の目的も楽しみも生き甲斐も失くしつつ過ごしていた。
・・・のはずが・・・


何故かこの歳で中学の制服を着用し、寒い中を自転車をこいで母校へと向かっている。
夢から覚めることなく、母の言われるがままに学校へ行くことになった。
抵抗して状況を説明しようとするものの、
「なに、学校行きたくないの?変なこと言って休もうとしてるの?」
母がまともに聞いてくれることはなかった。
どう説明していいかもわからなかったし・・・

とりあえず13歳のあたしとして学校に行かなくてはいけないようだ。

「ともちゃ〜ん!!」
ランドセル姿の少女が家から出てくるところだ。
靴を履きながら、必死に北風に負けぬよう自転車をこいでいるあたしに手を振っている。

・・・あ、あの子は昨日母が話していた真美ちゃんだ。
近所の子で中学入るまではよく遊んでいた。
お互いの家に行き来もしてたし。

懐かし〜。
そしてかわいい〜。
そりゃあ、結婚もできるか〜。

「おはよ〜、途中まで一緒に行こう。」

小学校は徒歩で30分掛かるか掛からないの距離で、中学校はさらに自転車で20分くらいの場所だ。
たまに朝会った時はこうして一緒に行ってたなぁ。


「・・・それでね、お母さんってばそんな事言うんだよ。どう思う?」
「・・・」
「・・・ともちゃん?」
「・・・へ?・・・あぁ、ごめん・・・」

久しぶりの真美ちゃんとの再会(?)でまじまじと顔を眺めていた。
当然真美ちゃんは不思議に思う。
いけないいけない、普通に接しなきゃ。
13歳の時のように。

・・・どうやって接してたっけ?思い出せない。
無言のままじゃ変に思うよね、えっと〜えっと〜・・・

「?・・・じゃ、またね。」
「え?・・・」

いつの間にか、小学校の方との分かれ道に来ていて、真美ちゃんはそんなに気にすることなく走って行った。

・・・行ってしまった。
絶対おかしいと思ってたよな。
ほとんどあたしは話してないし、相槌もまともじゃないし。
でも別れ際は特に気にしてなかったなぁ。
・・・・・・
そっかぁ、小学生がそんな人の心境まで深入りすることってないか・・・
あたしは大人だから気にしてしまうけど・・・
っていうか、なんてリアルな夢なの?
こんな細かい事まで気にするなんて・・・
このまま学校行って、あたし大丈夫?
早く夢なら覚めてよ〜。

そう思いながらも遅刻しないように必死に自転車をこいで行った。


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