小説タイトル:娘よ
「ねぇパパ動物園に連れて行って」 4歳になる娘が愛らしく父親にねだる。 小春日和の気持ちの良い晴天。 父は娘と出かけることにした。 「まあ、よかったわね」 母親が笑顔で見送る。
「ママ〜ただいま」 娘が母親に抱きつく。 「動物園楽しかった?」 「うん!楽しかった」 娘は満足気に頷く。 「そう、どんな動物さんがいたのかな?」 「うんとねぇ、おうまさん」 「そう、他には?」 「おうまさん」 こうして夫は小遣いカットの刑に処された。
小説タイトル:惨劇の館
知人の招待を受け男が一人、古びた洋館の門を潜った。 館の主とともに強かに酒を酌み交わし夜が更ける。 寝台の上で目覚めた男は猛烈な喉の渇きを覚えた。 暗闇を手探りで台所へと向かう。 背後に感じる気配。 恐怖に冷や汗が伝う。 「まさか!うああ」 男は身体に異変を感じ驚愕の叫び声をあげた。 「ジョニー!どうした」 駆けつけた館の主はその惨劇を目の当たりにする。
――――生足で、ゴキブリホイホイ踏んずけちゃったんだね――――
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