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作品名:とりあえず 作者:一ミリ

第4回   4
 昼寝をしていた霞は勝人のからのメールで無理やり叩き起こされたようなものだった。
 何故なら、勝人は思いついたことを片っ端から次々と送り続けていたからだ。
 霞が我慢できずに携帯に向かい合った頃には、受信ボックスに18通ものメールが溜まっていた。
 無視しようと思ったものの、これ以上、延々と送ってこられると堪ったもんじゃない。
 内容はというと、とうとうあいつもおかしくなっちゃったのかな、というようなものだった。
 要約すると、「666=悪魔=勝人」は「555=ヒトラーのナチ党員番号=???」に狙われており、
「777=スロット大当たり=清二」と共謀している可能性すらある。
 「444=長島の通産ホームラン」「333=東京タワーの高さ」「222=猫の日」「111=犬の日」から
更に危険人物、動物が増加する事も示唆していた。 
 
 これはあまりに恣意的というものだった。
 霞はウィキペディアで調べてみた所、たった一つの意味だけに還元できるものじゃないことを突き止めた。
 888,999の立場はどうなるそれに?
 一体どうしっちゃったんだろう。
 以前から変わってるとは思っていたけど、更に頭をシェイクされっちゃったのかな。
 かわいそうに、とまで思った。
 つい最近まで勝人と遠距離恋愛をしていた事もあってきっぱりとおかしいと断定することはさけたかった。
 別れも、メールのやり取りを妨げるほど酷い物ではなくって、これからもいい友達でいられると思っていたのに。
 なのに……。
 霞はメールにこう書いた。

 「もう二度と送ってこないで。頭おかしいんじゃないの?清二まで悪者にして。あんたがなに考えようと勝手だけど、
他人に迷惑を掛けるようなことはやめたら?最低。さようなら」

 メルアドも変えよう。18通は異常。何だって私なのそれにしたって。送る相手間違ってる。
 考えたら引くってことぐらいすぐわかるでしょうに。ばっかみたい。さーて、シャワーシャワー。

 
 勝人は霞からのメールを受け取った時にはすでにメールを送る情熱を失っていた。
 目下の一大事、「555=???」が一体誰なのかについて頭を悩ませていたのだ。
 俺はヘマを犯したのかもしれない。
 霞だって可能性はあるのに自分の思いつきについ熱くなってメールを送りまくってしまった。
 大概のアホだ。
 俺は更に危険を推し進めたかもしれない。
 まったくなんという不注意だ!目も当てられないとはこのことだくそったれ!
 清二にやたら好意的だったな。
 まさかあの二人できてやがんのか?
 別れたばっかりなのに?
 舐めやがって!
 何時だ今?

 デジタル時計は4:44を表示していた。


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