「ごめん、突然打つのをやめてしまって…話の続きをさせてもらうよ…、 僕は勘違いをしたまま彼女に接していた、 その子はいつでも笑顔だった、その笑顔が大好きで僕はいつでもその子を笑わせようとしていた、 本当にその子の笑顔が見たかったのか… 自分がしていることの罪悪感からなのかもうわからないほど僕の感覚は麻痺していった、 僕はその子の他に何人もの「好きな人」を作っていた、 どんな関係だったのかというと普通のカップル同士と同じ付き合い方… それを彼女に話していた、僕は残酷な人間だった… そんな自分に気がついたのはその子を失ってからだった…、 僕はいつまでもその子に甘えている赤ん坊のような者だったのだ、 そして最悪の事態を引き起こしてしまった…その子以外の子との間に子供ができてしまった… 僕はその子への裏切りを後悔する前に、 自分の身をどうやって守ろうか考えてしまった、 自分が作ってしまった子よりもその子よりも僕は自分が1番大切だった、 子供ができた好きな子にはお金だけを渡して何事もなかったかのように生活をしていた、 最初の頃はその子に子供ができておろしたなんて話はしなかった、 それでもいつかはばれてしまうもので…その子にばれてしまった、 でも僕は謝れば済むと思っていたまた元通りの僕らに戻れると信じ込んでいた、 所詮…自分の甘さを知ることとなった…、 その子は僕にさようならを告げて僕の前から姿を消した… 僕は…本当に大切だったその子をなくてしてからどうしようもなくなってしまった、 それからも何人かと付き合った… でも自分が好きになったせいで相手が傷つくことが怖くなった… だから僕は僕の人への気持ちを隠すために逃げ道を作った …最初は心地よく受け入れてくれたのに いつの間にか自分で作った逃げ道からさえも拒絶されるようになった… それが今日、これが僕とその子の話だよ。」
言葉を選びながら話していたせいか…日は昇り僕の部屋を明るく照らしていた。
眩しい朝日…僕がめまいを起こしたあの光に怖いほど似ていた。
そして彼女から短い返信が来る。
「…その子の話は分かった、でも君は逃げ道の本当に意味を分かっていないと思う。」
僕はハルの言葉に首を傾げるしかなかった。
僕の心の中にこれ以上の理由があるのだろうか?僕はずっと考えてきた。 どうして、僕は自分で世界を作ってしまったのだろう?と…。 僕の考えを根底から覆す。ハルの言葉には透明な自信があった。
「これは僕なりに考えてきた…そしてこの答えが出たんだ、 これが僕が作った世界の理由でなければ、僕はもう何もわからない。」
そう返信をした。
ハルのそのどこからか湧き出てくる自信が僕を妙に苛立たせた。どうして僕のことをわかるんだ…。ハルからの返信はこうだった。
「君は自分のことを解っているつもりなだけ…全てを受け入れなくちゃ、 君はいつまでたっても君のままよ、どうして、 どうして君は…逃げたくなったの?傷つける? 誰が?よく考えてみて…もう一度自分を確かめて…。」
何が言いたいのかを僕は理解できなかった。
そうしてそんな風に彼女は言うのだろう?僕が僕をわかっていない? ハルはまるで僕の全てを…心の汚さまで知っているようだった。
…心の汚さ?
どうしてこの言葉が出てきたのかがわからない。 僕がその子を傷つけたことが汚さ?…いや、きっと違う。ハルはこのことを言おうとしたんだ。
でもなんだろう?
ただ何かが心の奥底に引っかかって取れない。 言葉も出てこない。…どうすればいい?困っているとハルが言葉を贈ってきた。
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