ここは最初にジャンケンした会場である。 時刻は午前九時。この大会で優勝するべくして集まった強者達が集まっていた。 「とうとう、ワンには会えなかったが…ここにもいないのは何故だ?」 二郎の心配をよそに大会は始まる。 「むっ!」 アイス・ミントの登場である。 「あいつめ、ぬけぬけと」 アイスが拡声器を持ってしゃべり出す。 「さて、みなさん。いよいよ武闘大会の始まりです。こちらの不手際で一日延期してしまいまして誠に申し訳ございません。えーではルールにつきましては作者も忘れているので省略させていたただきます。それではみなさんクジ引きをお願いします」 バニーガールが穴の空いた白い箱を持ってくる。 「各人、一人づつ順番に並んでお引きください。で、引いたクジを開いて私に渡してください。」 じゃあ、と近かった者からクジを引いてアイスに渡していく。 「え〜と。お名前は? ガウル・ダートンさんね。あっ、はい! 三番です!」 アイスが答えるとアイスの後ろにあったホワイトボードのトーナメント表にもう一人のバニーが名前を書いていく。 「はい、次は八番。えっとドルナンド・ウェルさんね」 次々とトーナメント表の名前の欄が埋まっていく。 「二郎、私たちも行こうよ」とアンナが言った。 「ああ、そうだな」 人をかき分けバニーの元へと向かう。やはり見た限りワンの姿はない。 アンナがクジを先に引く。 「私は五番だって」 「じゃあ、俺も…」 手を箱の中に入れるとクジはもうほとんどなかった。なぜなら表はもう八割は埋まっている。残り少ないクジを探っていると、小声で話し掛けてくる人物がいた。 「一昨日の夜はどうでした? 疲れたでしょう?」 二郎の表情が険しくなる。 「アレはやっぱりお前のしわざか!」 「ふふ、よもやジョンとハーツを倒すとはねぇ。誤算でしたよ。あなたには眠ってもらおうと思っていたんですが…」 「貴様っ!!」 眇めた双眼にアイスは後ずさる。 「おっと!怖い怖い。さぁ早く引いてください」 「言われなくてもそうする。邪魔したのはお前だ」 二郎は引いたクジを開きもせずアイスに渡した。 「やれやれ、え〜と七番ですね…後、引いていない方は早く引いて下さい!」 アンナは帰ろうとしていたが、 「おい!」とアイスに向かって二郎は叫ぶ。 「草薙二郎さんでしたっけ。なんです?」 「なんですだとっ!! ここにワン・リーが居ないがこれもお前の魂胆か!?」 アイスはわざとらしく相づちを打った。 「そうそう、彼ならリザーブにまわってもらいました。いや、本人の希望でしてね」 「何っ!? そんな馬鹿な!!」 「もういいでしょう。質問タイムは終わりです。私も忙しいのでね」 アイスは空咳一つしてから拡声器を持ち直した。 「ささ、皆さん。クジ引きも終わったようですしバトル場に案内します」
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