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作品名:『夏〜キミは確かにいたんだ〜』 作者:TO−YA

第2回   大切なもの
ねえ、ママ、ちーちゃんね、今日で5歳になったの。
ママは天国で、ちーちゃんのお誕生日をしてるんだよね。
パパが言ってた。
ちーちゃんはパパと一緒だよ。
ケーキも買ったんだ、チョコがついたこーんくらいのケーキだよ。

あのね、ママに聞きたいことがあるの、ママはパパが好き?
ちーちゃん、パパと結婚するの、っていうとね、パパはダメって言うの。
だって、パパは、ママのものって言うんだもん。

ママ、パパが好きなの?それって「愛してる」って言うの?

ママ、ちーちゃんのお話、聞いてくれてる?
あっ、パパが言ってくれていた通りだね。
ちーちゃんの話をママが聞いてくれた時は、キラキラ光っているんだよね。
あのお星様が、ママなんだよね。・・・ママ、会いたいな。


ねえ、キミはいつも俺のそばにいるんだよな、それとちーのそばに。
キミがいなくて、寂しいよ。
ちーがキミを求めるように、俺もキミを求めるよ。

あの夏、キミが大切なことを教えてくれた。
命の尊さを、なによりも命にかえてキミを守ると誓ったあの夏。
けどキミは、大切なものを残して逝ったね。

キミと俺との大切なもの、それが、ちーだ。

ちーはだんだんキミに似てくるんだ。
笑うとえくぼが出るほっぺたも、サラサラの髪も、振り返る仕草も
その時、俺は無性にキミに会いたくなるんだ。


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