「あ」
千春は、画面のスクロールを止めた。
「どうしたの?」
千春は、黙って、光る文字と画像を指差す。
『我が家の秀才、実くんの入学予定の高校です。 みんな、仲良くしてね。 学校で見かけたら、ゼヒゼヒ声をかけてあげてください…』
その下に貼られている写真は、 私が春から通う予定の高校の正門だったのだ。
「…ふーん」
「あの、真理恵、私、どうすれば」
「楽しみじゃない」
「えっ?」
「私は、春から、あの女の息子の同級生! 千春、あんたは、実くんのやさしい先輩! 楽しみじゃない!!
あははははははははははははははははははははははははははははは」
ぴし ぴし グジャ、グジャ
私の笑い声に反応するかのように、腕の中に抱いていたタオルケットの中身がぐちゅぐちゅと動き出した。
「あ! 見てよ、千春!見て!
ちょうど卵が孵ったわ! 覗いてみて、すっごく、かわいい、あたしたちの…」
「何?」
千春は、パソコンを終了させてからおそるおそる近づいてきた。
そして、私の腕の中の可愛い子供たちを見て、悲鳴をあげた。
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