部活の話、ペットの話、家族旅行の話、息子の成績の話まで、 デジカメで撮った写真つきで逐一報告されている。
まるで恋人についての詩であるかのような、 甘ったるい愛情に溢れた画面を見ていると、胃がムカムカしてきた。
「ね、真理恵、これ、あの人よね?」 「そうね。私の父親だね」 「え、あの、これって、あの人の、もう一つの家族だよね」 「そっちが本家なんじゃないの。うちは捨てられたの」 「信じられない…。のうのうと、こんなホームページを作って、公開して…」 「まあ、幸せな家族だから、自慢したかったんじゃないの?」 「それにしても、こんな近くに住んでたなんて…。 何度か、すれ違ってたのかもね。この、実くんって子とも、女の人とも」
千春の愚鈍さに苛苛する。 すれ違ってもわかりたくないから、今まで、どんな人たちなのか知らないでおいたのに。 あいつの妻と息子がこんな顔してたなんて、知らなくてよかったのに。知りたくなかったのに。
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