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作品名:汚水 作者:tomosibi

第72回   真理恵22
最近ママの様子がおかしい。

機嫌は良いのだけれど。

毎晩そっと出かけて朝方帰って来る。ずぶ濡れで。

長い髪に藻が付いてる。
泥の匂いがする。

懐かしい匂い。

兎我沼の匂いがした。





「ママ、今日も沼に行って来たの?」

「うふふふふうふふふふふふ。

ママね、みつけちゃったの」

「何をみつけたの?」

「みつけちゃったの。新しいパパ。
今度はすっごくやさしい…




うっ」




ママは、バタバタと洗面所に走って行った。




「うええええええええええええええええ」




ママが吐き出したのは、

いくつかの、卵。


「ママ?卵食べたの??」


いや、食べたものを吐き出しているにしては異常だ。

ボトボトと唇から排出されるそれは、殻が付いたままの、まるごとの卵だもの。

8個、吐き出した後でママは倒れた。

私は、唾液にまみれたママの顔をタオルで拭ってあげたあと、
キラキラと光る卵をつまみ上げた。

鳥の卵とは少し違っている。

ネットでしか見たことないけど、これは…

「蛇の卵?」











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