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作品名:汚水 作者:tomosibi

第57回   真理恵G
座ったまま上目遣いで見上げる…。

背は…、私より20センチほど高い。
ブラウスからすらりと伸びた手足。

金色の、メダルネックレス。
おとぎ話のように白い首もと。

赤い唇。長いまつげ。
そして、気弱そうな瞳。




「マリー、はじめまして。
私が、まどろみ人魚です。
本当の名前は、千春っていうの」









お ん な か よ

しかも同世代の。

平凡な。

ふ ざ け ん な





ああ、綺麗な人だわ!
人魚みたいな!!
でも、私が求めてたような人じゃない!!!

あーんなアングラなサイトの運営者だからさあ、
もっと、そう、もっと、
私をどっか遠くに連れだしてしまうような、そんな危うい人を期待してたのに!

ただの、細い女じゃん!!
こんな、ふっつーの女に、私は、ときめいて、時間を費やして、わざわざ会いに来て…、

畜生!


私は、グラスを掴んで、歯軋りしながら睨み付けてやった。
一瞬、女性は息を呑んだ様子だったけど、すぐに笑顔になった。

「MARRIE。真理恵ちゃん。
あなたが、本当に女の子だとは思わなかった。

怖いおじさんとか、変な人かもしれないって、
心配だったから、店の外から誰が来るか、様子をうかがってたの。

でも、嬉しい!こんな可愛い女の子が、私のサイトのファンだなんて!

私たち、気が合いそうよね。」

まどろみ人魚、いや「ちはる」は、
握手を求めて来たけど、
私は、水をぶっかけてやったわ。


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