薄暗い一室。
少しずつ少しずつ成長していくなかで おぼろげに父母のことが理解出来てきた。
パパには好きな人が二人いて。
私のママは年をとっていて。
あちらの女性は、私のママより五つほど若くって。
あっちのおうちには息子が居て。
パパは、 私たちよりも、 息子と、五歳若い女と居るほうが、楽しいんだって。
はははははははははははははははははははははは。
なんだ、そういうことか。 そういうこと。
男の子、息子っていうのは、父親にとって特別な存在なのかしら。 ふーん。
いろんなことが明らかになるにつれ、なんだか、私の心は冷静になってきた。
私はパパ達について知るのを止めた。 どこに住んでいるのかも知らなくていいと思った。
ママは相変わらず、毎日毎日、壁と私に当たり散らしていたけど。
まあ、いいでしょ。
いい。これでいい。 私はママを支えてあげていればいいんだ。
深いことは、考えられなかった。 いや、考えるのを、止めた。放棄した。
ゴミ屑と、血液の中、私は一人、度々くすりと笑った。
なんで私、笑ってるのか。自分でもよくわからなかったけど…。
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