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作品名:汚水 作者:tomosibi

第51回   真理恵A
薄暗い一室。

少しずつ少しずつ成長していくなかで
おぼろげに父母のことが理解出来てきた。

パパには好きな人が二人いて。


私のママは年をとっていて。

あちらの女性は、私のママより五つほど若くって。

あっちのおうちには息子が居て。

パパは、
私たちよりも、
息子と、五歳若い女と居るほうが、楽しいんだって。

はははははははははははははははははははははは。

なんだ、そういうことか。
そういうこと。

男の子、息子っていうのは、父親にとって特別な存在なのかしら。
ふーん。

いろんなことが明らかになるにつれ、なんだか、私の心は冷静になってきた。


私はパパ達について知るのを止めた。
どこに住んでいるのかも知らなくていいと思った。

ママは相変わらず、毎日毎日、壁と私に当たり散らしていたけど。

まあ、いいでしょ。

いい。これでいい。
私はママを支えてあげていればいいんだ。

深いことは、考えられなかった。
いや、考えるのを、止めた。放棄した。

ゴミ屑と、血液の中、私は一人、度々くすりと笑った。

なんで私、笑ってるのか。自分でもよくわからなかったけど…。


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