「ねえ、そんなことより、これ見てよ」
真理恵は部屋の奥、壁に面して置かれている何かに近づく。
毛布に覆われた、それのスイッチを入れると、聞きなれた起動音が鳴って、部屋をモニターの明かりが照らした。
「パソコン?」 「そ、パソコン」
足元を見ると、ゴミに混ざって、いくつかの配線がとぐろを巻いていた。
「パソコン、真理恵、詳しかったっけ?」 「詳しく、なったの。必要があって」 カチャカチャとマウスで何かの操作をした後、真理恵はにやりと笑って振り向いた。
赤い画面に照らされて、目が光っている。
「何だ?」 「実くん。見て、このホームページ」
俺は、真理恵が指差したページを見て、驚愕した。
「…俺だ」
赤い画面におどろおどろしい文字で構成されたそのホームページのトップ画像は、 俺の家族写真だった。
そして、写真に添えられた、巨大なフォントの黒文字には、
「犬以下の鬼畜外道一家 殺せ!殺せ!殺せ!!」
と表示されていた。
俺は息を呑み、混乱した。 「え!? 何なんだよ、これ!?」 真理恵の肩を掴んで、揺らす。
「おい!!」
真理恵は俯いて、無表情のまま、
「全部見るといいよ。実くん」
と言った。
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