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作品名:汚水 作者:tomosibi

第13回   ゆくえふめー
やべ。俺はわが家のヤバイ扉を開いてしまったのか?

登校中も体のダルさが取れない。
それに、胃がむかむかしている。
電車の中でもひたすら俯いて目をつむっていた。

…それなのに、まりえは朝から元気だ。
教室に入ると、真っ先に俺を発見し、
子犬のように駆け寄ってくる。
「おはよう!実くん」
「ああ、おはよう」
「ねえー、今日の放課後は、空いてるかなあ?」
「ん?あぁ…」
「怪奇研究部は、もう行かないんだよね?」
「…そういう気分じゃないかな」
「あのねえ、実くんに、見せたいものがあるのよ」
「ああ…」
やっと俺のテンションの低さに気がついたのか、
まりえは首を傾げ、大きな目で俺を見つめた。
「実くん、まだ体調悪いの?」
「ああ」
まりえは目を大きくして、ぐっと俺の顔を覗き込んでくる。
「そっかー。体調が悪いんだね。そっかそっか」
今度は一人でぶつぶつ言って納得してる。
何かを確認しているかのような言い方だった。

始業チャイムが鳴り、みんなが席に戻りはじめる。
数分後、担任の女性が教室に入って来た。

そして、おもむろに教卓の前に立ち、
顔をしかめて、こんなことを言った。

「昨日から、上級生の、黒井千春さんの
行方がわからないらしいです。
居場所を知っている人は、教えてください」

どきっとした。

え??

千春さんが、居なくなった??


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