脳監査システムで下北 正、23歳、監査する人要注意。重症。と書いてあったが、昨日からすごく自分の脳の調子がよく、先ほどの会議でも、みんなの思惑さえも思慮できるほどだった。そこで重症の人を監査した。以下レポート、
下北 正23歳、男子はずっと天才的に頭がよく、成績抜群で、東大法学部を卒業したが、中学ごろから頭の中で自分に命令する神がいて、誰々を殺せ、とか、刺せとか命令する。それが宇宙人とか、神とか命令するものは変わるが、正は強い意志で抑えていた。中学高校とほとんど1番の成績で、さすがに東大には数人自分より成績のいい者はいたが、勉強することで、神や宇宙人の命令を防御していた。ところが、大学を卒業した時点で、命令が強くなり逆らうことが難しくなって、精神科を訪れた。精神科で薬剤を内服し、神の命令は弱くなったが、時々強く押し寄せてくる。もうその命令に耐え切れなくなり、自分も死んでしまいたいと訴えると、精神科医に脳監査システムを受けるように勧められ、脳監査を受け、過去に送られることになった。
優喜はここまで書いて一服しコーヒーを頼んで、今までの自分なら、この脳監査には耐えられなかっただろうという気がした。そして、強い脳の刺激と、強い下北の意志を感じた。なんとなくこの世の中の人で、偉くなった人は欲望もおおきければ、それを抑える意志も大きいのではないかと漠然と感じた。そういえば、昨日食べた神戸牛の昼食後、なんとなくその後食べた食事が物足りなく感じる。以前は物質転換装置で出された食事に不満を抱いたことはない。そういう思いが交錯した後、優喜は帰還後の脳監査をするのにすごく興味を持った。そしてコーヒーを飲み終えて、コンピュータにかたずけてもらった後、帰還後の脳監査をした。以下レポート、
大きな集落の平地に送り込まれた下北はすぐ見張りに見つかって、軍事司令官のとこに連れていかれた。司令官と色々話すうち、 “神が自分に人殺しをさせようとしているが、それは社会的に許されないことだと思う。” と言うと、司令長官は、 ”我々は神の命令でこの地に来て、神の命令に背く悪者を退治しているんだ。神と言うのは神武天皇のことで、神がこの国、この世界を作ったんだ。それに逆らう悪者、悪魔が命令している集団をまとめて、悪魔を打ち払わないといけないんだ。“ そしてさらに、 “あなたは神がこの世界に連れてきた神の子だ。神の言うように悪魔の申し子を殺さないといけない。” と言って、征服した村々の、言うことをきかない女性や子供を殺す役割を得た。男は兵士たちも殺せるが、女子供は神武軍も殺せなかったようだ。殺す役目になった兵士は必ず脱走してしまう。司令長官からすると下北は女子供を殺す貴重な人材だったようだ。下北も最初は神の命令道理に殺人をして神の命令道理にする快感を感じていた。殺される女性の言う言葉も悪魔が作り出す言葉だと思っていた。7か月過ぎに、きれいな女性を殺すとき、その女性は言った。 “どうして私たちが平和で豊かな生活をしていたのに、武力で制圧し、高い税金を課して、さらに言うことを聞かないと私たちを殺してしまう。悪魔のような軍団の中でも、あなたは女子供を殺す最悪の人です。” と言って静かに殺されていった。それから、神は悪魔か、と思い始め、自分が恐ろしいことをしてきたことに気づき始め、11か月ごろ子供を殺したことで、完全に自分は誤っていた。神の言う命令はいつでも遮断できるし、遮断しているのが正しいんだと思い、司令長官を殺して逃げ出した。そして28世紀に戻り、自分の罪滅ぼしのためにも、試験を受け犯罪者の刑務官になり、犯罪者に人殺しはよくないことを話していこうと決心した。命令されていたとはいえ、殺人によって人の命の大切さを知った。
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