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作品名:タイムマシン稼働マネージャー 作者:Hei George

第55回   山下博士の発明
30インチくらいの画面が20台並んでいた。
“これは何の部屋かい?”
優喜がライオンに聞くと、
“これは山下博士が新しく発明された過去を見る装置です。タイムマシンの0.0001の位相を山下博士は新しく開発され、その位相にタイムパトロールである記憶消去部隊が到着するとすぐに100メーターの高さの部分に約5センチの球体を打ちあげます。それは周囲100メーターが見渡せる映像を映し出すもので、ここから記憶消去部隊やその周りの者が0.0001の位相ですべて映し出せます。位相を変えれば0.001や0.01また0.1の位相、もちろん1の位相もすべて映すことができます。今の世界にまた未来でも0.0001以上の細かい位相は、博士の研究によると不可能だそうです。その球体は1年たつと自動的に消滅します。だから、記憶消去部隊が去ってから約1年は過去の世界100メーター以内がすべて見渡される装置です。この過去を見る装置は世界でここにしかありません。また20台は各々1000回分の映像を見れるように切り替えられます。”
優喜は感激した。
“これさえあれば僕がタイムマシンでどこにも行かなくても自由にいろんな過去や未来の世界を見ることができる。それも社長室にいるだけで。これはすごいことだし、僕にとって最も楽しいことだ。”
と自分が今何をしたかったかやっとはっきり分かった。自分はタイムマシンであらゆることを知りたったのだ。今ついている映像が2台あった。
“この2台は、2週間前に試しに打ち上げたものです。1つは、TMであるあなたがご存じの加藤啓太君が行っている場所の日本の時代の3000年前から1年数日後。多くの患者が送り出されて残っている時代です。もう一つはローマの1500年前の画像です。これは依頼を受けた記憶消去部隊の相沢隊長、今は記憶科学研究所副社長の残してきたものです。どちらの画像も興味深く、角度や位相を調整して見てたら飽きなかった。しばらく画面に見入っていると、ライオンの画像が、
“社長!山口局長と山下順三博士がそろって見えてます。山田副社長とともにこの階に上がる許可を求めていますが、どういたしましょうか?”
“ぜひ上げてくれ。山下博士とは初対面なんだ。”
と言うと、
“こちらへどうぞ。”
と言って二つほど壁が開き、そこにはエレベーターがあった。
“ウィーンという音とともにエレベーターが開き3人が降りてきた。その中に、白ひげに白衣姿の初老の人物がいた。テレビなどでは見たことのあるノーベル賞を3回も取った山下博士である。”
“初めまして。山下です。来年4月からこの研究所で雇ってもらえるそうだね。よろしく頼むよ。この部屋にある新しい発明は山口君と協議の上ここだけに置くことにしたよ。最近の君の脳監査を見せてもらったら特特Aに進化しているので、間違いを起こす可能性が全くないのでここに置くことにきめたんだよ。どうだい。見たかい?すごい発明だろう。君はここに居ながらにして世界の歴史の秘密を見ることができるんだ。私や山口君はあまり歴史には興味がなくてな。まあ理系頭の悲劇かな。山田君これは秘密だよ。もう一人相沢君には秘密を共有してもらってもいいだろう。”
“今見ていたとこです。本当にすごい発明ですね。見ていて全然飽きないですよ。さっきライオンの説明でいろんな操作を習っていたとこです。”
“実は完成形を見るのは初めてなんだ。装置を作る段階で何回もその部屋には来たことがあるんだが、技術者も何を作っているかわからないようにするのがひと苦労だったよ。”
そう言って4人はさっきの部屋へと行った。
山口局長は感心していた。
“私も特特Aだったら、時間局の局長室に設置してもらいたいものですが、戸田さんみたいに脳のレベルが向上する人はほとんどいないそうだから私には無理だろうな。たまに気が向いたら見せてもらいに来ていいかな?”
“どうぞ来てください。しかし研究や役目の仕事でお忙しいでしょう。”
“そうなんだよ。なかなか来れそうもないな。今日以外はね。なるべく今日見ていこうと思う。”
4人は部屋に入りいろんな操作をして2台の画面を見ていた。博士の操作で位相を変えると、影になって見えないものが見えたりした。“
10分くらい見ていると、
“時間局から局長に科学技術大臣がお見えになったそうです。山下博士には、技術主任から緊急に用事があるそうです。”
“あーあ!10分間も暇がないのか?”
と山下博士は言って2人とも時間局に帰って行った。
山田は、
“社長簡単に会社全体を紹介します。ライオンの案内でもいいんですが、仕事の大事な件も話しながら全体を見に行きましょう。わからないとこだけライオンに聞きましょう。”
と言って引っ越しで忙しくしている会社中を途中30分ほどの昼食をとって1日中夕方まで見て回った。タイムマシンの場所では相沢がすごく忙しくしていて優喜にちょっと会釈をしただけだった。
“相沢さん。忙しそうだね。”
優喜が言うと、山田は、
“相沢さんがこの引っ越しでは1番忙しいでしょうね。”
と答えた。
そしてその夜、記憶科学研究所から帰り、優喜は自分の部屋でビールを飲みながら食事をし、
“自分はなんて幸せなんだろう。”
と思った。
“自分が今までTMにこだわったのは人間をよく見る機会が欲しかったからで、TMと過去の本当の歴史を見ることで、真実の歴史を知ることができる。征服者や政治的に改変された作られた歴史ではなく真実の歴史を見ることができるのだ。今出演している映画も、もうじき撮り終わる。そうすると記憶科学研究所とTMの仕事に専念できる。しかし映画に出てよかったのは北川小百合と知り合ったことだ。”
そう思うと北川小百合に無性に会いたくなった。
“まだ撮影しているかな?”
と思ったが、
“今日はできるだけ疲れをとっておこう。”
と思い直してエアーベッドで早めに眠った。
今までの疲れがいっきょに来て、すぐに熟睡した。


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