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作品名:タイムマシン稼働マネージャー 作者:Hei George

第35回   秘密の任務
九州にワープで着き、優喜はエアーカーでかおるの家前に止まった。かおるの部屋は17階にある。
“ちょっと寄って行かない?”
と聞かれたが、優喜は、今日は実はかおると関係が進んでもいい気分で家を出た。しかし山口の緊急の用事が気になって少しでも多く睡眠時間を取りたかった。ただでさえ時間局の所長と対峙すると緊張する。それが緊急の用事だという。気にならないわけはない。それにもうひとつ優喜は記憶を移す研究もしたいと思っていた。それがうまくいけばすぐにでも英語能力の記憶を自分に移したかった。英語や言語野のマッピングはすごくやられていて十分に研究されつくされている。これがうまくいくとすごいことになると思う。努力なしに人の能力を移すことができるのだ。このアイデアを山口所長に明日話すつもりだ。
そこで、
”ごめん。明日は所長から緊急の呼び出しを受けているので行けないんだ。今度またゆっくりお邪魔するよ。“
と言ってかおると別れて自宅に戻った。
すぐに立体画像テレビをつけるとテレビはカメハメ波ゲームで{海}へ行った3人の話で持ちきりだった。
香山美香が本名でテレビに出ていて合成した悟空とチチの像も出演していた。声の質も本人とは少し変えてもらっていたので安心した。そのままの声だったら気ずく人がいるかもしれない。
“美香さん頑張れよ。”
そうささやくと優喜はエアーベッドで空中で眠った。
翌朝6時近くに目が覚めた。快調な朝だ。どんな任務を言われてもこなせそうな気がする。
朝食をとり早めに時間局へと言った。
受付で山田元係長がいる居場所を聞くと、
“記憶科学研究所ですね。この小型のエアーカーにお乗りください。”
と数台の小型のエアーカーが用意してありその1台に乗ったら時間局から出て行き数軒先のビルに入って行った。ビルの中の広い一室には15人程の人間が朝早くから電話とコンピューターを取り次いでてきぱきと仕事をしている。優喜に気ずいた山田副社長は、
“戸田社長。今朝はできる人には朝6時に来てもらって仕事をしてもらっているんですよ。塩見君ちょっと!”
と呼ぶと、何人かにてきぱきと指示をしていた人物がやってきて、
“戸田社長。初めまして。塩美優太郎と申します。今回は部長にしていただき、また2人私の友達を雇ってもらえるそうでありがとうございます。2人は今日は朝8時ごろ出てくると思いますが、私と同様時間局では実績がないものですが、もともとすごく優秀なので役に立つと思いますよ。”
“よろしくお願いします。私は時間局のTMと兼務なので、記憶科学研究所の方はほとんど山田さんと塩見さんに任せると思いますので。TMのほかにもう一つやりたい研究も出てきたことだし。タイムマシンの研修にも出てみたいと思いますので。”
“ありがとうございます。まかせていただくとやりがいがあります。山田副社長とともに全力を尽くします。”
“同僚の2人とは誰ですか?”
“道原と清家と言うもんです。”
“じゃあ。貴方の言うように2人を課長にしましょう。今日は所長に呼ばれていますので今から時間局の所長室に行きますけど所長の言う緊急の仕事が終わったらまたここによりますからよろしくお願いします。”
“所長室に入れるなんてすごい人ですね。”
塩見が言うと、
“そうなんだよ。その所長を動かして新たな会社を作らせるんだから戸田社長はすごい人ですよ。私は実物の所長を始めて会いましたよ。雲の上の人だったんですけどね。戸田社長のおかげです。”
“では。所長室に行ってきます。”
先ほどの小型のエアーカーで、
“時間局まで。”
と命令して、専用のエレベーターで所長室に行った。74階の所長室のフロアーに戸田優喜の認識で直接行くようになっていた。74階でエレベーターを降りると所長の前に外国人がいて英語で何かを話していた。
“やあ。戸田君。昨日はすまなかったね。記憶科学研究所を勝手に作って悪かったね。”
“いや。どうもお世話になりました。私ひとりではどうしていいか分からなかったと思います。”
”実はイギリスのSISからの依頼でどうしても君の力を借りたいということなんだよ。ここにいるのはスチュワート君で、君をSISに連れていくのと、通訳と、脳のマッピングを専門とする脳科学者でもあるんだよ。“
英国人が居たのでたじろいていると、流ちょうな日本語で、
“戸田さん。スチュワートと言います。よろしくお願いします。詳しいことは車の中で話しますので英国のエアーカーに乗って下さい。帰りは送ります。”
“あのーSISとは何ですか?”
“Secret Intelligent Serviceと言う英国の情報局秘密情報部だよ。MI5とかMI6とか昔は言っていたそうだが、そこからたっての願いで戸田優喜君を1日貸して欲しいとのことだそうだ。イギリスとはいろいろ貸し借りがあって今回は協力することになったのだ。詳しいことはこのStewartに聞いてくれ。私も詳しいことは知らないんだ。日本の大統領(日本は28世紀には大統領制になっている)を通じて英国からの頼みを聞いてくれとのことだそうだ。”
山口が言葉をはさんだ。
優喜は、
”実は私の方からも研究の話があるんですが………………..”
“何だね言ってみたまえ。”
”実は記憶を移す方法を研究したいんですが…………………..”
“そうか消すのができるなら移すのもできると思うんだね。私は無理だと思うがやってみたまえ。この階で実験用の動物はラットでいいな。マネージャーに言ってセッティングをしてもらっとくよ。君は実験が初めてなので誰か手伝いもつけとこう。帰ってきたときには手筈が整っているから安心して行ってきていいよ。何せ大統領から依頼が来る人物だ。むげには断れないよね。”
山口所長の特別の計らいに感謝して優喜は英国SISからの頼みを聞くことにした。
優喜はスチュワートとともに英国から来た重々しいエアーカーに乗り込んだ。乗るとワープポイントまで飛んで行き、そこでワープにはいりロンドンにワープした。その間に優喜は説明を受けた。
”実はフランスの大統領のある記憶を消してほしいんです。その記憶のマッピングは私がやってますので戸田さんは周波数の管理をお願いします。失敗は許されない重要な任務です。よろしくお願いします。“
と言われた。
エアーカーはやがてロンドン、ヴォルソークのSIS本部に到着した。


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