翌日ワープ飛行の予約をしてかおるの家まで迎えに行った。かおるはおめかししていた。 ”素敵な服だね。“ 優喜が褒めると、 “昨日の紀子さんに負けないようにね。” と言ったので、 “あの子はなんでもないよ。” と言ったが、かおるは、 ”でもあの子はそうは思ってはいないみたいよ。あの後、あの子大丈夫だったんだろうか?“ と返してきた。優喜はそう言われて、 “あの後、紀子はどうしただろうか?” と少し心配した。しかしずぐにかおるとのデートが楽しくて、紀子のことは考えから出て行った。 ”昨日は忙しかったの?“ “ええ、日曜日は塾のかきいれどきだからね。忙しいわよ。” と返ってくる。 ワープ飛行を終え神戸の自然食レストランに着いた。自然食レストランではヨッシーアンドコウの映像が出迎える。人気があるのでキャラクター映像権を購入しているのだ。かおるが、 “わあー。今人気のヨッシーアンドコウだわ。” と喜ぶ。しかし、 “私、「ヨッシーとコウ宇宙征服―カメハメ波ゲームでの軌跡」を見たけど、あの映画は実際には宇宙船を退治できてないわね。あれは合成だわ。” “よくわかるねえ。宇宙船退治は大変だよ。あの二人には無理だよ。” ”あなたも合成だと思うの。実は私、九州チャンピオンなのよ。一人では今も最高得点を持ってるのだからわかるのあれは実際にやっていないって、でも、3人で230万点には到底及ばないけど。“ “じゃあ食後2人でカメハメ波ゲームをしに行こう。僕も{海}に挑戦したかったんだ。” かおるはちょっと考えていたが、 ”あなたがジュンなの。“ 首を振ってうなずくと、感激して両手をつかんで、 ”会いたかったわ。貴方に会えてうれしい。“ と握った両手を振り回す。 ”ほかのお客さんが見ているよ。“ と言われて、やっと我に返り、 ”じゃあ食後絶対にカメハメ波ゲームに行きましょうね。私ひとりでは宇宙船は克服していないけど。“ “いや。一人で宇宙船と戦うだけでも大したもんだよ。僕はすぐ加勢を求めたんだ。” ”本当に食後のゲームが楽しみだわ。伝説の{海}にいけなくっても、宇宙船は倒せそうだわ。本当に楽しみ。“ ヨッシーとコウの映像が席に誘導して、メニューの映像が出てくる。 ”何にする?“ “昨日、あなた達が食べていたのあれおいしそうだったわね。あれはないのかしら?” 映像に優喜が尋ねた。 ”すき焼きある?“ ヨッシーの映像が答える。 ”御座いますよ。ただ少し時間がかかりそうですが?“ “いいよ。その前にワインを飲んでいるから。” “それでは自動運転の予約をしてください。” 優喜は帰りの予約時間をしようとしたら、 “ねえ。ワイン辞めない。私はあなたとなら{海}に行けそうな気がするの、酔っ払わない方がいいんじゃない。” と言われたので、 ”じゃあワインはいいや。話をしながら待っているからゆっくり準備してくれ。“ ”かしこまりました。すき焼き二人前でいいですね。“ と言って映像は消えた。かおるが、 “あっつ。すいません。” 再び映像が現れた。 ”なんでしょうか?“ ”ここに私の同級生の香山美香さんがいるんだけど手がすいたら呼んでもらえる?“ “ちょっとお待ちください。” しばらくたって、 ”10分後に見えるそうです。“ 映像が消えた後、 “美香はね、中高の同級生だけど、高校卒業してから美術を習いにミャンマーの大学に行って、そこで食事がおいしかったから農業をはじめ、その農作物で料理を始めたらすっかり料理にはまってしまってここでコックをしているの。ここでは、忙しい時や味のわからなそうな人にはコックを呼び出さないとほんとに料理していたものじゃなくて合成装置の料理を出されるっていう噂なので、ちょっと美香を利用してるのよ。” と言ってニコッと笑った。優喜は、 “こないだ来た時は、合成料理だったかもしれないな。” と思った。7分後料理を人間が持ってきて、ガス代の上に煮詰まったすき焼きの具材を運んできて、混ぜた生卵の入った取り容器を持ってきた。料理を食べるとすごくうまかった。 “これが本物の料理で前回来た時は機械の合成装置で出されたものかもしれないな。” と優喜は思った。 やがて美香がやってきた。 “かおる。久し振り。大丈夫。ここ高いよ。” ”大丈夫よ。ここにスポンサーがいるから。戸田優喜さん。時間局の職員よ。“ “こんにちは。戸田優喜です。” “こんにちは。初めまして、香山美香と言います。” と言い、又、かおるに向って ”うわーすごいエリートじゃない。お付き合いしてるの?“ “まあね。” ”じゃあゆっくり食事楽しんでね。食べ終わってデザートとコーヒーータイムのときにまた来るわ。私もその時コーヒーを飲んで休憩するからね。また後でね。“ と言って、調理室に消えていった。 すき焼きはご飯とよく合う。昨日の紀子が作ったのもうまかったが、プロの作る本物の料理は格別である。 “おいしいね。僕が前回来た時はどうやら本物の素材じゃなかったみたいだ。次回から来るときは僕も香山さんを呼んでもいいかな。折角来たんだから本物を食べたいからな。” “私ははじめてきたんだけど。ここで食べるには料理人を知ってないと。何せすごく忙しいみたいよ。もちろん暇な時や素材がたっぷりある時はいつも本物の料理が出るんだろうけど、何回もここに来た人から聞くと確実に本物の素材から作ったのを食べれるには知っているコックを呼んで確かめた方がいいって噂よ。” “多分それは本当だよ。どうも前回来た時と味が全然違うからね。” “それで、カメハメ波ゲームだけど神戸でする?それとも熊本に帰ってからする?” ”ワープは何時に予約してるの?“ “夜の7時だけど。ちょっと神戸や京都や奈良などによってもいいかなと思って。“ “ねえ。カメハメ波ゲームよかったら美香も誘ってみない。もし美香が時間とれたらだけど。” “美香さんもうまいの?” ”まあ最近はわからないけど高校の時は2人で30万点は取れてたわ。そして私より少し美香が上手だったの。今、私は名前はユウコで、個人的には九州チャンピオンよ。“ “ああ。君がユウコなの。ずっと個人では九州チャンピオンだね。僕も最近急に伸びたのでその前はユウコを抜くのが目標だったんだ。” “分かんないけど多分美香が関西チャンピオンだと思うよ。彼女も昔から名前を隠すから。多分関西チャンピオンのミドリは彼女ではないかと思うんだ。妹が緑さんだから。” ”もしそうなら、本当に{海}に行けるかもしれないね。 やがて美香がやってきた。コーヒーとケーキを3皿持ってきた。 “美香。カメハメ波ゲームをまだやってる?この人本物のジュンだそうよ。” “ええー。そうなの。” と言って目が丸くなった。 “よく宇宙船倒せたわよね。” ”意外と簡単なんだよ。相手が打つ前により強力な武器を使えばいいだけさ。“ “でも、その武器は毎日変わるのよどうやって見極めるの?” この言葉で美香の腕も大したもんだと思った。少なくとも宇宙船とは何回か対決している。 “それは何発か撃って試さないといけないからね。” “私、関西チャンピオンなの。多分かおるも強いと思うの。この3人なら{海}に行けるわ。ねえ。カメハメ波ゲームをしに行きましょう。私、今日はもう終わりにするから。” ”やっぱり。美香がミドリだったんだね。私も美香を誘おうって言ってたところよ。“ 優喜はこれはいけるぞと思って、 ”分かった。じゃあケーキとコーヒーを飲んでから行こう。“ 美香はもう我慢できないようで、 “私のケーキとコーヒー飲んでいいわよ。私、着替えてもう以後の休みを取ってくるから。” まだ優喜がケーキを食べ終わらないうちにもう美香は着替えてきた。 しょうがないからお勘定をして神戸牛の店を出た。そして神戸のアミューズメントパークへと向かった。
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