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作品名:タイムマシン稼働マネージャー 作者:Hei George

第23回   タイムパトロール本部での講義
土曜日になった。いつものように時間局に着き、中に入ると
“お迎えの車が待っています。”
といつものうさぎが出てきて教えてくれた。
”再び玄関に行くとエアーカーがさっと迎えに来てくれて、
“タイムパトロールの本部にお連れいたします。”
と言われた。中に乗って5分くらいすると、
”ワープ走行に入ります。“
と言われてワープで走行した。その後また10分位して、
“もう1回ワープします。”
と言ってワープ走行に切り替わった。合計30分位して円形の大きな建物の真ん中の位置に吸い込まれていった。駐車場に止まると相沢と40歳代の一人の男が並んで立っていた。
相沢が、
“今日はどうもありがとうございます。こちらはタイムパトロールの隊長の東さんです。”
“やあ。戸田さん。今回は講義を引き受けてくださってありがとうございます。タイムパトロールの隊長の東です。時間局局長に聞いたのですが、タイムマシンを自宅に取り付けたいそうですね。”
“はい。できればお願いしたいんですけど。私の関係している人たちが、3000年前にどのように暮らしているかを知りたいんです。”
”まず秘密を守るための講習を1週間。それから時間に関する講義を1週間。そして実習を1週間してもらわないと個人用のタイムマシンは出せませんがよろしいですか?“
”はい。来週は用事がありますけど、さ来週から3週間研修に出てもいいみたいです。もし何もなかったらですけど。“
(優喜はウサギに聞いて、研修は仕事をしているのと同等に扱われることを確認している。)
”ではさ来週の月曜日の朝、今日のようにお迎えにエアーカーを出しますから、それに乗って下さい。毎日3時には終わると思います。時間局前までお送りしますから。“
“ありがとうございます。よろしくお願いします。ところで今日の資料は届いていますか?”
”全部コンピューターに入ってますよ。講義を受ける人は私を含めて574人になりますからよろしくお願いします。“
優喜は、
“そんなに多いんか?”
と思い緊張してきた。
”戸田さん大丈夫ですよ。貴方の説明はわかりやすいから。いつものように話せばいいですよ。“
相沢がフォローする。
”講義内容は映像化してとっておいてもいいですね。“
”はい。よろしいです。“
講義室にはいった。
講堂には150人くらいが集まっていた。残りの424人は映像で他の講堂で講義を受けるのだろう。相沢は前の席に着席した。
“皆さん。戸田優喜さんです。今日は記憶を消す方法を講義して下さいます。戸田さんは鶏鳴大学を卒業後、メディカルノレッジ社に勤務されていましたが、今年の9月から時間局でタイムマシンマネージャーになられた方です。それでは戸田さんお願いします。”
“東隊長。ご紹介ありがとうございます。それでは脳の局在の立体像をお願いいたします。”
脳の立体像が出てくる。
“ご存じのように脳の記憶は海馬を中心として階層状になった神経細胞にタンパクで貯蔵されます。…………………………………………………………………………………………..。”
講義が2時間半を超えてやっと終わった。それから質問の時間が持たれた。難しい質問が多かったが、何とか答えた。
最後に東隊長が、
“解りやすい講義をありがとうございます。これで我々も対処に困った人物の記憶を消すことができます。このことの応用範囲は広いと思います。映像は全世界のタイムパトロールに翻訳されて届くと思われますので、世界中のタイムパトロールが利用できると思います。あとは政治家に知れた後、記憶のための法律ができるといろいろ規制されると思いますので、自由に利用できる期間は少ないと思います。”
”なるほど。政治家に知れたら法律が制定されるのか?“
と優喜は思った。
講義が終わったのち、昼食に誘われた。
東隊長と、相沢、優喜と3人で時間局の食事を食べた。いずれもすごくおいしかった。
”これは原材料はいろんな時代から持ってきたものなんだ。でもこれは絶対の秘密だからね。“
相沢がそっと優喜に囁いた。東隊長も、
“素材がいいから料理人もなりてが多くてね。実際に人の手で作っているんだよ。”
神戸の自然食レストランよりうまいものを初めて食べた。
“研修期間中ここで食事をすればいいよ。さ来週までに認証システムを作っておくから。”
“ありがとうございます。研修期間が楽しみです。”
“いや我々も本当に助かったよ。法律が決まる前に記憶を消したい人物が山ほどあるからね。もちろん全員が犯罪者か、記憶を保っていると世の中に役に立たない人だがね。でも、自分が寝ているうちに記憶を消されると考えるとぞっとするから、きちっとした法律ができればいいね。”
優喜は自分が記憶を消されることは考えたことがなかったので、この隊長は素晴らしい人だと思った。時間局局長のメスみたいな切れ味と違ってすごい包容力のある人物だと思った。
”ではさ来週からよろしくお願いします。“
と言って、時間局までワープ2回を経てエアーカーで送ってもらった。
時間局の自分の部屋に戻ると係長が待っていた。
“やあ休日出勤ごくろうさん。報告書は私が書くように言われているから講義の内容を教えてくれ。タイムパトロールからは映像はこっちに来ないんだ。秘密映像になってるからな。もちろんこの報告書も秘密文書で局長と私しか知らないんだ。本日朝3時ごろ、局長が論文投稿したそうだから、論文がアクセプトされると世界中に知れ渡るだろうからしばらくの間の秘密になるけどね。”
優喜は丁寧に講義の内容を教えた。タイムパトロールの人達に比べるとわかりが悪かった。やはり係長はあまり論文が出ていないのもうなずける。何とか全部理解してもらうことができたのは6時過ぎだった。
”ごめんな。こんなに遅くなるなんて。“
”係長さんこそ大丈夫ですか?報告書私が書きましょうか?“
“いや私もセカンドネームで論文にそれも”“Nature Brain”“という一流紙に乗るんだ。私に報告書、書かせてくれよ。今夜遅くなっても書きあげるから。君はもう帰っていいよ。それから月曜は代休だから休んでいいからね。”
うれしそうに係長が話した。
優喜は明後日のデートを思い出して、
”論文を読むためにも、早く帰って今日明日は、英語の勉強をしよう。“
と思ってすぐ帰宅することにした。


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