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作品名:不可思議情報の私的考察 作者:ツジセイゴウ

第45回   宇宙の果てはどうなっている
誰も見たこともないし、見ることもできないので、実に悩ましい問題であるが、この疑問に対する専門家の答えは、「宇宙は有限だが果てはない」ということでほぼ一致している。有限であるが、果てがないとはどういうことか。この地球で考えてみると、地上の大きさには限りがあるが、地の果てという特別の場所はない。要するにドンドン真っすぐに進んでいけば同じところをグルグル回るだけということになる。あなたが真っすぐ東に向かってどこまでも進んでゆけば、いつかは地球を一周して元の場所に戻ってくる。宇宙もこれと同じだというのである。
あなたが宇宙空間を真っすぐにどこまでも進んでゆけば、いつかは地球に戻ってくるというわけだ。理屈は何となくわかるが、一方で専門家は、大昔の宇宙はもっと小さかったとか、宇宙は今も膨張しているとも言う。これは、宇宙に果て(あるいは宇宙の外と内を隔てる壁)があると言っていることにならないのだろうか。グルグル回るから果てがないのだというのでは、遊園地の観覧車と同じである。あるいは、そうでないとしたら説明が下手なだけなのか。
現在、宇宙の年齢は約137億光年ということになっている。いろいろな測定方法で計算しても似通った数字になるというからまず間違いはないであろう。一方、現在ある最高性能の望遠鏡で最も遠い銀河を観測すると、大よそ120〜130億光年の距離になる。これより遠くにある銀河は観測されていないので、どうやらこの辺りが宇宙の最果てということになる。やはり宇宙には果てがあるのだ。但し、宇宙はずっと膨張を続けているため、130億年前に光を発した地点は、今日ではもっと遠い所に遠去かっているはずである。専門家たちの計算では宇宙の大きさは今では400億光年を超えるほどになっているのではないかと推計されている。
では、この400億光年という数字を信じるとして、その外側は一体どうなっているのか。繰り返しになるが、大きさがあるということは、果てがあるということになる。専門家によると、そこは時間も空間も存在しない領域ということになるそうだ。そもそも宇宙物理学という学問では、時間も空間も宇宙が生まれた瞬間から発生し、それより前は「無」つまり何もないということになっている。だから、宇宙が到達していない400億光年より先は「無」しかないのである。
では、今この瞬間に400億光年先まで移動できたとしたら、一体何がどのように見えるのであろうか。宇宙の果ての縁が、押し寄せる津波のように広がっていく様が確認できるのであろうか。専門家曰く、400億光年先に行っても、今地球上から見えるのと同じように星空が広がっているのが見えるだけだ。
筆者の頭が悪いのか、分かったようで、さっぱり分かりません。


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