20代から中高年のための小説投稿 & レビューコミュニティ
 ようこそゲストさん トップページへ ご利用方法 Q&A 操作マニュアル パスワードを忘れた
 ■ 目次へ

作品名:不可思議情報の私的考察 作者:ツジセイゴウ

第1回   エリア51の宇宙人
エリア51の宇宙人ほど有名になった話はない。多くのテレビや雑誌で取り上げられ、ついにはキャラクターまで飛び出した。人間の子供ほどの背丈に、ほっそりとした体形、そして異様に大きな二つの目、UFOファンならずとも、あの姿に見覚えのある人は多いであろう。宇宙人といえば、の代名詞になるほどのキャラであった。
しかし、宇宙生物学的にみると、あの姿形はどう見ても不自然。そもそも、宇宙人が人間と同じような姿形をしていると予想すること自体、進化の原則から考えてもその確率は非常に低い。はるか宇宙から来た生命体に、なぜ二本の足と二本の手、それに目や鼻、口があるのか。それだけをもってしてもこれはウソだとわかる。生物の姿形を決定する要素としては、重力、気温、気圧、大気組成など数多くある。人類が今の地球で快適に暮らせることができるのは、これらの条件に適合した生命体として進化してきているからである。
仮に重力が今の地球の2倍になっただけで、今の人類の足の太さでは姿勢を保てない。ましてやそれより大きな重力かでは、足の数は二本よりも四本、六本の方が効率がいい。あるいはまったく逆に、何万年も宇宙空間を旅してきたと仮定すると、長い無重力生活で足は退化しなくなっているとも考えられる。要するに宇宙人が二本足で立っていること自体が不思議なのである。
さらに、宇宙人も人類と同じように酸素を吸って生きているとは限らない。この地球上ですら酸素なしで生きている生物は多数いる。また気温もそうだ。今の人類にとっては平均気温15度という環境が合っていても、宇宙人にも同じ環境が快適かどうかはわからない。要するに、宇宙人が宇宙服とか何か防御装置なしに人類と全く同じ場所に同じ環境下で居ることが不自然なのである。
これに対し、宇宙人ははるかに高度な技術により人類と同じ環境下でもすぐに順応できる能力を備えているかもしれないという反論がありそうだ。これは確かに筆者も否定はしない。ただ、それにしても骨格や姿形までもが人類にそっくりというのはありえない。そもそも宇宙人という言葉にも論理矛盾がある。つまり「宇宙人」という言葉には、宇宙から来る生命体は「人間」と似たような形をしているとの先入観が込められている。正しくは「地球外生命体」(ET)である。宇宙は広大で、そこに住むであろう知的生命体は、おそらく我々の想像をはるかに超える姿形をしていると考える方が自然である。
筆者の私見であるが、あれは姿形から見て米軍が新型戦闘機の研究(恐らく重力加速度が人体に与える効果の研究)のために乗せたサルではないかと考える。


次の回 → ■ 目次

■ 20代から中高年のための小説投稿 & レビューコミュニティ トップページ
アクセス: 7537