えー、本作のテーマとしてはー、「ありがちなテーマを使い回す」というものがあります。 例えば、主人公の所属する「王国」であったり、世界征服を狙う「悪の帝国」であったり、目的がよく分からない「魔王」であったり。ありきたりな設定を利用することでイメージを先行させて、面倒な設定を掘り下げないようにしてあります。 他にも、例えば、異世界トリップものであったり、主人公が何かよく分からないけど矢鱈滅鱈強力な剣で戦ったり、例えばその剣を擬人化してみたり、例えば敵国に知り合いがいたりだとか。 主人公が特殊能力を持っていたり、名前をヴから始めりゃ格好良いだろうみたいな安易な命名法も素敵です。 ムスペルヘイム云々と言っていたあたりで、北欧神話を題材に持ってこようと考えていたわけですが、調べるのが面倒臭くなって断念。以後の用語はほぼ造語です。 個人的には上手い具合に巻き込まれ系の主人公になったような気がします。結局、最後まで他人任せなあたりにヘタレ加減がよく表れているのではないかなと。 あと、囚われの姫君という、不可欠の要素を途中まで忘れていたので、中途半端な絡みになってしまいましたがまあ、あれはあれで充分に役割を果たしてくれたと思っています。
結論、混ぜすぎは良くない。 あと、自分の力量とかよく考えて。
上記とは別に、少し真面目なテーマとしては、主人公の言葉を使わずに主人公を表現するというものがあります。ありました。 各話が、主人公と誰かとの二人、という形式で展開されているのは、そういった事情があったわけです。主人公の心理描写を控えめにし、主人公と出会った人々の印象を書き出すことで、主人公像を外堀から埋めていこうとしたわけですが、うっかり途中で完全に失念してます。人間出てきません。でも書いていて最も楽だったのは、十一話です。正直、会話を書くのはあまり得意ではないので。 長文の辛いところで、どうしても当初の思惑や情熱(特に後者)を忘れてしまい、苦心しました。概案のメモぐらいは当然ありますが、忙しさを言い訳にしている内に、箇条書きされたメモの行間を汲み取れなくなってしまうのが何より辛いもんです。 それと、文章を短くまとめるのが非常に苦手というあたりもダメダメです。最終話は、気を抜くと平気であの程度の冗長さ、まとまりのなさになってしまうということで…。 逆に嬉しかったことはと言えば、「ゼアスハルト」で検索してヒットするようになったこと。造語の醍醐味ですね。
ほぼ造語と言いながら、最終話に出てくるカクテルは全て存在します。それと、オブイェクト信教の元は、実在するT-72神教にあります。 他にもあれこれと大なり小なり外部から影響を受けている部分が多くあるので、オリジナリティという意味では、この作品にはそういう側面はあまりありません。このあたりは上述の通り。
ともかく、ラスタの英雄ヴォルフラムのお話はひとまずお終いです。 本当はこれは習作で、短い話を十話程度書いたら、どの程度の労力になるのかを計るためのものだったのですが、予想外に膨らむ膨らむ。事実、書き始めのネタは、十四話の魔神(当初)と勇者の不毛な会話しかありませんでした。 どれだけ頑張ったつもりでも見返してみれば拙いものですが、最後までお付き合い頂けた方には感謝を。
|
|