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作品名:10歳年上の女性 作者:大五京

第6回   6
結局学校に行ったのは2日後の事だった
2日間彼女の事ばかり考えていた、ここまで人を好きになったのは中学2年の時以来
あの恋愛も辛かった

中学2年の3学期、隣のクラスに女の子が転校してきた
名前はえりさん、凄くかわいい子で、転校してきた時から男の間で騒がれていた
最初は別に気にしていなかったのだが
友達と、はしゃいで廊下を走っていた時、えりさんとぶつかった
漫画のような話だけど、それ以来えりさんを意識するようになった

中学3年になった時、偶然にもえりさんと一緒のクラスになった
それからだ、えりさんと仲良くなったのは

授業中に手紙のやりとりしたり、休み時間も一緒に話す
えりさんが焼いてきたクッキーを貰ったり、下校の時も途中まで一緒に帰ったり
時々夜中に電話したり・・・

えりさんの事が好きで、えりさんの事を考えると夜中眠れないくらい時もあった(笑)
学校に行くのが楽しかった、その分勉強は全然集中できなかったけど

けど告白しようとは思わなかった、もし駄目だったらっと思うと、とても無理・・・
毎日こうやって話すだけで十分だったし、中学生だったっていうのもあって、それ以上望む事もなかったから。

2学期に入った、えりさんの事を好きになって8ヶ月くらいだろうか
修学旅行の時2人の仲はもっと深くなった
自由行動の時、一緒に買い物したり、移動のバスもずっと一緒
えりさんと多くの時間を過ごしたのはこれが初めてだった
ホテルで皆で食事を食べている時
皆より早めに食べ終わった僕はトイレに向かった、
まだ皆食事中で人気のない、トイレまでの廊下
後ろから足音が聞こえる、振り返るとえりさんだった

「もぅ食べ終わったの?まさ君早いね。」 まさとは僕の名前だ
「うん、何かお腹空いてたから、えりさんももぅ食べ終わったの?」
「う・・うん、まぁね・・・。」
「何か今日は沢山歩いたから疲れたね」そう言うとえりさんが少しもたれかかってきた
しばらく見つめ合った、えりさんの表情は凄く大人っぽく感じた
どうしよう・・・ドキドキしていると
足音が聞こえたので慌ててトイレに駆け込んだ

結局そこまでだったけど、今でも忘れない、凄くドキドキした青春の思い出
修学旅行も終わり、いつもの通り学校が始まった
えりさんとは、あまり話さなくなってしまった
お互い気まずい感じだった

修学旅行から1週間後くらい、えりさんから手紙を貰った
「今日、夜電話してもいいかな?」手紙で言われたのは初めてだった
久しぶりにえりさんとゆっくり話せる
その日の授業は身につかず、家に帰ってからもソワソワしていた
夜9時頃、家の電話が鳴る、僕は慌てて電話を取る
「もしもし、ワンコールで出たね。」えりさんが笑いながら言う
久しぶりの電話、いつも通り学校の話をしていると
「ねぇ・・・まさ君好きな人いるの?」突然えりさんが切り出してきた

「いるよ、えりさんの事が好きだよ・・・」何て言えるはずもなく
「いるけど・・・別に何で?」なんて言ってはぐらかした

「誰?まさ君教えてよ。」

「駄目、絶対言えない、教えれないよ。」今思うと男らしくない答えだ
そんなやりとりが30分は続いた

「じゃあさ、一緒のクラスの人?それだけでも教えてよ。」
「うん、そうだよ一緒のクラスだよ。」僕はここまで言うのが精一杯だった

「じゃあ、クラスの女子全員の名前言っていくから、居たらそこでマルって言ってね」
えりさんが「あ」から順番に名簿を読み上げていく
いよいよ最後になった時、
「最後だけど・・・今まで言った中に居ないの・・・?嘘ついてないよね・・・」
えりさんが戸惑いながら聞いてきた
というのも、えりさんの苗字は「和多」なので、一番最後なのだ

「じゃあ・・・わ・・・私?」

「うん・・そうだよ、えりさんの事好きだよ・・・」
凄くドキドキした、息苦しかった時計は23時をまわっていた


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