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作品名:畦道 作者:rogu

第3回   カフェにて
カフェにて
寒い街の灰色に包まれた箱のような歩道。
私の好きなカフェはその歩道に面している、大きな窓に手を広げて飛び込む冬の陽射し。
時間を忘れていつものブラック、
苦い!風味の少ない、この店のコーヒーが好きである。
何も気にしないで、ひとりの時間が過せて、
セルリアンブルーの空が、窓いっぱいに広がる、
額縁の席がいつもの私の指定席。
(カフェにて)

時々訪ねる街のカフェ
指定席の窓際に座って外を眺める

真向かいのビルの上に
セルリアンブルーの空が広がって
冷たい視線が私を見透かしている

この時間
カフェでコーヒー飲む人は少なく
歩道を歩く人もまばら
私がぼんやりできる一時

いつも・・・
何も考えない時間
冷めかけたコーヒーカップを口につけて
香味少ない味を流し込む
苦い!
いつものブラック
窓が歪んでみえる。


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