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作品名:畦道 作者:rogu

第2回   散策
散策
冬型の居座るビル街を、二人で久しぶりに歩いてみる。
日頃は余り町に出ることは無いけど、
早咲きの梅が咲き始めたと聞いて、二人で連れ添ってビル街を歩く。
二人でこの町を歩いたのはいつのことか・・・
そんな事を考えながら、手を繋ぎながら歩いたビルの谷間、
時折パラパラ落ちてくる雨に、
いまだに去らない冬の寒さを感じる。
(散策)

二人で歩く
寒いビル街の歩道
冷たい風が容赦なく駆けていく

凍えそう・・・
呟きながら
あなたが冷たい手を絡ませてくる
冷たい!
私の手から温もりが引いていく

寒いね
会話はそれだけ
後は無言の時間が流れる
二人に大切な心の会話

空が変わる
ビル街の青空がビルと同化していく
灰色・・・哀しい灰色
街に涙が零れる。


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