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作品名:ココロの傷。 作者:maru

第9回   9
その頃はわからなかったが、病院には守秘義務というもので患者の家族以外にはいろいろ話せないという決まりがあったらしい。

でも、そうとわかっても何かにつけて「家族以外の人は」と言われ続けたり、
看護婦によっては、彼がナースコールしても無視する人がいたり
とにかく評判のよくない病院だったこともあり転院したかったのだが

ある程度回復してからでないと危険ということで、約2か月の間その病院に通い続けた。

彼は6人部屋だったので、看護婦の態度が他の患者たちにたいするものと彼に対する態度とあきらかに違うことはわかった。

この2か月は、怪我との戦いではなく病院との戦いといった感じで
医者も看護婦も信じられないと思っていた。

その後なんとか彼の実家近くの総合病院に転院することができた。

その病院は明るくて、家族以外の私にも医者も看護婦も気軽に話をしてくれて
彼のリハビリも少しずつ進み、私はようやく安心して新しい仕事を始めた。



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