やたら眩しかった。
・・・ここはどこだ?病院か? よく覚えていないが、怪我をした気がする。
「どう?気分は?」
甘ったるい声が僕に問いかける。 看護師かな?
「ちょっとちょっと、聞いてる?」
随分馴れ馴れしい看護師だな・・・。
そう思うと間もなく僕は再び意識を失った。
「あらぁ、また寝ちゃった。」
甘ったるい声が僕の意識を追いかけた。
次に気がついた時は完全に覚醒していた。
「ハァイ」
そんな気軽な掛け声と共に少女が僕の顔を覗き込んだ。
可愛い少女だ。 大きな黒い瞳と、ふっくらした頬。 顔の周りをカールする漆黒の髪は、瞳同様輝いている。 口元には悪戯っぽい笑み。
「どう?気分は?」
聞き覚えのある甘ったるい声がその口元から発せられる。 僕はどう答えたものか思案し、とりあえずの疑問を口にした。
「あの、さ」 「ん?」 「君、誰?」
彼女はこぼれんばかりの笑みを湛えて言い放った。
「天使よ。」
|
|