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作品名:天使の仕事 作者:桜木 照子

第2回   2
やたら眩しかった。

・・・ここはどこだ?病院か?
よく覚えていないが、怪我をした気がする。

「どう?気分は?」

甘ったるい声が僕に問いかける。
看護師かな?

「ちょっとちょっと、聞いてる?」

随分馴れ馴れしい看護師だな・・・。

そう思うと間もなく僕は再び意識を失った。

「あらぁ、また寝ちゃった。」

甘ったるい声が僕の意識を追いかけた。



次に気がついた時は完全に覚醒していた。

「ハァイ」

そんな気軽な掛け声と共に少女が僕の顔を覗き込んだ。

可愛い少女だ。
大きな黒い瞳と、ふっくらした頬。
顔の周りをカールする漆黒の髪は、瞳同様輝いている。
口元には悪戯っぽい笑み。

「どう?気分は?」

聞き覚えのある甘ったるい声がその口元から発せられる。
僕はどう答えたものか思案し、とりあえずの疑問を口にした。

「あの、さ」
「ん?」
「君、誰?」

彼女はこぼれんばかりの笑みを湛えて言い放った。

「天使よ。」


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