ジュディーの最後を見てしまったスージーはその場で泣き崩れ、涙が枯れてしまうのではないかと思うほど泣いた。そのうち何に対して悲しいのかわからなくなってしまった。フラフラと立ち上がり、鼻歌交じりにヨロヨロ歩き出した。
どれ位の時間が過ぎたのかも分らない。漆黒の闇の中、時々踊ったり止まったした。時折大きな声で歌った。他人の目で見たら、スージー本人がが狂っているのか、とさえ映るような足取りだった。 ボスッ!突如、何かが彼女の足に当たった。 「イッタイなぁ。・・・・アレェ? せんせい。何でこんな所に寝てるの?」 スージーがぶつかったのはアーサーだった。ところがかなり勢い良くぶつかったのに返事がない。そして微動だにしない。 「先生。先生ってばぁ!」 スージーはその身体をグリグリ揺すった。だが・・・・ようやくおかしい、変だ。と正気に戻った彼女はアーサーの顔に手を当てた。しかし既にその顔は冷たくなっていた。まさか、と彼女は腕の脈を取ってみた。・・・ない・・・今度は胸に耳を押し当てた。・・・しかし彼の鼓動は聞き取れないばかりか全く感じることが出来なかった・・・・しかもアーサーの身体は二つ折りになったまま既に硬直していた。 「先生!!うぁぁぁぁぁ!!」 もう涙なんか出ないだろうという程泣いたのに、また新たな涙が両目から流れ出した。度重なるショックに彼女はアーサーの身体に折り重なるようにして気を失った。
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