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作品名:epicurean virgin 作者:水無瀬那月

第4回   #1-4
講義を終えて学生たちは荷物を片付け始めた

「じゃぁな。克彦、聖也」

慌てて教室を出て行く雄也に聖也は優しく微笑み見送る

「確か、試合が近いんだっけ?」

聖也は頷いた

ずば抜けた運動神経の持ち主の雄也は特定の部には入らずに助っ人として

あちこちの運動部に顔を出していた

「どっか寄って行く?」

克彦の誘いに聖也は残念そうに笑った

「ごめん。これから家教のバイトなんだ」

「そっか」

「じゃ」

1人取り残された克彦は参考書をカバンに詰めて教室を後にした



いつもなら同じ学生で賑わう帰り道は今日は何故か人の姿が無かった

「変だな」

辺りを見回すと頭上から笑い声が聞こえた

「流石にアイリーンの弟だな。よく似ている」

見上げた先には宙に浮かぶ人間が居た

ショックで声すら出せない克彦に宙に浮かぶ男はニヤリと笑った

次の瞬間、信じられない力でコンクリートの壁に押さえつけられた

ガツンッ!!

後頭部を打ち付けて視界が歪む

「アイリーンはどこだ?言え。隠すと血を見ることになるぞ?」

鋭いその眼は冗談ではないことを語っていた

「知ら、ない」

男は一瞬、克彦をにらみつけ不敵に微笑んだ

「おまえの神は確か」

顎を掴んでいた手に力がこめられ空を見上げさせられる

白い首筋がさらけ出され男はねっとりと舌を這わせた

「あっ!!」

生温かいその感触に克彦はひどい悪寒を感じた

「もう目覚めているのか?」

シャツの上から体のラインを撫でられ克彦は身を震わせた

与えられる屈辱に怒りが込み上げるが体は感じ始めていた

「やめっ…」

熱い吐息が零れる

膝が震え布越しの愛撫に克彦は理性を乱していった

その反応に満足そうに男は笑った

「おまえもえらい神に愛されたもんだよなぁ」

「神?」

「それ以上そいつに触るな」

「おまえは―っ」

その声の主を確かめる前に克彦は頭の痛みに意識を失った


http://www15.ocn.ne.jp/~nmpro_62/sinario/epcurianvergin/1/e.v5.htm


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