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作品名:スノーキャンプ 作者:結城 健三

第69回   ハード・ナックル
横に並んだはずのサファリがいつの間にか後ろに下がっていた。
「あのひとたちおくれたよ、」と由衣は不思議そうな顔をしていた。
「あれは、本当は此処で奴らの仲間が俺達に何か仕掛けて来るつもりだったみたいだな」
「それで避けるため遅れたの」
「そうだな、何処までも汚い奴だよ、由衣もう一歩高いところに行くぞ限界ギリギリで走るからしっかり掴まってろよ」
「はい、何処までも着いていくよ」と、言った瞬間アクセルを踏み込んだ。
直ぐにコーナが迫ってきた今迄かなり空いていたガードレールとバンパーの間隔を15Cm迄詰めた。
思い通りに車は動いてくれる、車自体は2,1t近くあり車高の高い車が横を向きながら走る姿は物凄い迫力だ。
その姿を見た野上のサファリはかなり慌てていた。
俺の車に追いつこうとするあまりにスピード感覚がずれオーバースピードでコーナーに飛び込んできた。
完全に、コントロールできる範疇ではない車を横にしようが縦にしようが曲がりきれるスピードではなかった。
そう思った直ぐ後大音響と共にガードレールを突き破り部品をばらまきながら道路から飛び出した。
「やっちまった、飛び出した」と言うと、俺はタイヤがロックするほどの急ブレーキを踏んで止めた、由衣は
「どうしたの、何があったの」と言う由衣に
「ガードレール突き破って飛び出した此処に居ろ」と言うと俺は車を降りた。
引き千切られたようになったガードレールから下を見下ろすと5m位下の雪の中に裏返しになって落ちていた。
俺は、声を掛けるが返事がない車に戻ると由衣が
「大丈夫なのあの人達」と聞いてきたので俺は
「どうか判らない車は5m位したに落ちていて裏返しだ声を掛けても反応がない、今からウインチで引っ張ってみる」と言うとランドクルーザーをガードレールの破れたところに止めた。
その頃その様子を見ていた山田達が駆けつけてきた。
「竹内さん、どうします」
「サファリを引き上げることは出来ないけど少し持ち上げるくらいなら出来るだろうその間にドライバー達を出す良いか」と言うと山田が
「俺が、下に行って引き出すよ」と言うと吉山、風間、一橋、倉田が
「わかりました、じゃ、俺達バンドかけますウインチ頼みます」と言いランクルのリアシートの下に仕舞ってあったバンドを出してあった物をもって降りていった、その後を追うように山田はスコップを持って仲間を3人連れて降りていくと車から少し離れて待つ。
吉山達がバンドを掛けると合図を送ってきた。
俺はウインチを操作してアクセルを静かに踏み込んだ少しずつ持ち上がってきたがある程度上がると止まりそうになったので車のギヤーをバックに入れ少しずつ下がりながら巻き上げると持ち上がった
「竹内さん止めて下さい」と、言うので止めると山田達がドアの横の雪を掘りだした。
3分後、ドアが開き中から野上達を引きずり出した。
誰かが持って来たザイルを崖の上から投げ山田達が野上達を背負ってそのザイルに掴まり登って来て道路脇に降ろした。
その後ウインチを伸ばしバンドを外し綺麗に巻き上げた。
その時になって杉山達がやってきた。
俺は、車から降りて野上の所に行き
「野上、大丈夫か判るか俺だ」
「ああ、判るよ」
「後は、お前達で始末付けろ、それからもう二度と俺の前に出てくるなよ次は命がなくなるぜ」
「ああ、判ったよ、しかし何でお前達こんなに居るんだそしてどうして彼奴等が張っていることが判ったんだ」
「俺達は何処でも直ぐに調べることが出来るんだよネットワークが違うからな」
「そうか所で、矢島はどうした」
「矢島って誰だ」
「俺の横に乗っていた奴だよ。」
「ああ、彼奴か、彼奴は腕の骨が折れてるらしくて今手当している良かったな俺の仲間に外科の先生が居て救急処置してくれてるから安心しろ」と言うと奴は下を向いてブツブツ何か言っていた。
由衣が、そこにやって来て
「ちょっと、何で真と私をそんなに狙いたがるのか知らないけど、もう散々な目に遭ってるんだからもう止めなよ何回やっても勝てないよあんただって本当はそんなに悪い人じゃないでしょ。引っ込みが着かないからなんでしょ。もう止めな」
「俺だって、意地が在るんだよあっちに行けもう話すことはない」と、言い放った周りにいる奴らが
「こんな事になっていても女にそんな口を利くのか、なめてんじゃねぇ」
「でけぇ口叩けないようにしてやろうか」
「竹内さん、こいつ袋にしようぜ」
「止めとけ、そんなぼろかすになった奴を痛めつけなくて良いそれよりみんな腹減ってないか食いに行くぞ着いてきてくれ」
手当が終わると俺達は引き上げていくのに10分と掛からなかった。
戻りながら、携帯電話でオーナーと連絡を取り予約したファミレスの場所を聞きそこに向かうと同時に無線で協力してくれた者をみんなを集めて貰った。
その後はファミリーレストラン貸し切りで座りきれない者まで出るほどになって大変な騒ぎになってしまったがゴタゴタしながらでも何とか3時間後には解散になった。


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