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作品名:スノーキャンプ 作者:結城 健三

第43回   スノー・フェアリー
時計を見ると3時を少し廻っていた。
煙草を取り出し火を付けようとした時、ドアを叩く音がした。
「どなた、未だお店は開けてないよ」
「済みません腹が減って死にそうなんですけど」と言う声でドアを開けると
西山という男が立っていた。
「今朝食べられなかったんで腹が減っちゃって」
「と言うことは昨日オーナー達と呑んでたんだろ」と言うと頭をかいて
「すみません」
「でもおにぎり作ってあったでしょう」
「どこにですか」
「メインテントの中に」
「無かったですよ、空の皿はありましたけど」
「全部食われたんだ」
「誰だよ俺の分まで食った奴は」
「他に食いたい奴居そうですか」
「いますよみんなじゃないのかな」
「じゃあ、俺の方からお願いがあります聞いて貰えますか」
「はい、なんでも」
「この車の後ろの方に穴が掘ってあるでしょうそこでパレットを燃やして貰えますかオーナーと協力して」
「いいですよ」
「それから女性はどの位いますか」
「そうですね5人くらいはいますね」
「その女性に来て貰って下さい、それから直ぐそこに竹林がありますよね、そこで2本位切ってきて下さい」
「判りました」
「じゃあ鉈これ持って行って、」と、渡した。
「じゃあ、火がついたら教えに来ます」
「そうしてくれ」と、言うと飛ぶように出て行った。
その時、何となく由衣を、見るとリングを見てニヤニヤと微笑んでいた。
「由衣、手伝えよ忙しくなった」
「は、はい、手伝います」
「なにします」
「取り敢えず冷蔵庫に牛乳と生クリームを出してこの瓶の中に半分ずつ入れて蓋をして」と、広口瓶を4本出した。
「はい」
俺は調理台の下の開き戸の中からホットケーキミックスの袋を4つ出し大きなボールでとき混ぜた。
その時、女性達がやって来た。
女性達に、
「これをお願いしたいんですが、この瓶をこういう風に振って下さい。もし疲れたら交代でお願いします。暫く振っていると中でかたかたと音がするのでそうしたら蓋を開け笊の中に開けて下さい。笊の中に溜まった物がバターですそしたら皿に載せてください。それで終わり良いですか」
「はい」
「あっ、ここでしないでキャンプファイアーの所でお願いします」と話している時に、由衣と真由美さんが何かはなしていた。
話し終わると、女性連中はキャンプファイアーの所に向かっていった。
由衣に、
「このホイップクリームのスプレー4缶と包丁とバットを持ってみんなの所に行って」と、言うと由衣は出て行った。
俺は、大きなボールにレードルを入れか替えていったそこではオーナーがパレットを燃やしていた。
凄い勢いで燃えていた。近づけ無い熱いのである。
近くに行くと、使っていないパレットを一つ運びその上にボールを置いた。
由衣がオーナーに何か聞かれている。
真由美さんが俺に近づいてきて、
「真一、あんた由衣ちゃんと付き合うの」
「どうして、」
「だってあんな凄いリング上げといて違いますはないでしょ」
「真由美さんは目を付けるの早いですね」
「それは女ですからそれにしてもかなり良いものですよね」
「それほどでも、無いよ」と笑っているとき竹を切って持って来た。
それを見て俺は、
「2・5mくらいに切ってくれないかなその太い部分はこちらに」
「はい」
と言って切り出した。
その頃になって由衣とオーナーがやってきた。
「真一くん、聞いたぞ」
「何をですか」
「君達この間から仲良いよなと思っていたんだお前決めたんだ」
「そうですね、余りゴチャゴチャもう考えないようにしました」
「そうか、お前は、直ぐ考えてしまう所があるから少しは良いかもな、そんで、今夜発表するぞ」
「任せますよお手柔らかに」
「それから、済まんな休みの所邪魔して」
「大丈夫、昨日みたいなのは、勘弁して下さいね」
「本当に覚えてないんだよ、いやー済まん済まん」
「別に良いですよ」
「それより、これで何を作るんだ」
「バームクーヘンだよ」
「それで女性達は何をシャカシャカやってるんだ」
「あれは暇つぶしのバターづくりですよ」
「へーあれでバターが出来るの」
「出来ますよ」
「へー上手いの」
「もちろん美味しいですよ、オーナーこの竹を半分に割ってくれます」
「はいな、」と足元に転がっていた、竹を鉈で半分に割った
8枚の竹が出来た。
「済みませんオーナー誰かに、針金取ってきて貰って下さい」
「おーい、西山トラックから針金とτ来てくれ」
「はい」
今度は由衣の傍に礼子が近づいて何か話している。


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