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作品名:スノーキャンプ 作者:結城 健三

第42回   スノー・フェアリー
バスタオル、タオル、シャンプー、ボディーシャンプー、シャンペングラス、ドン・ペリニヨンの1961年ビンテージの白をトートバッグに入れ、二人で手を繋ぎながら雪道を、歩いてゆく。
朝、道を付けたはずなのに、これだけ雪が降れば元の木阿弥だしかも寒いので、管理棟に行き朝と同じようにスノーモービルを借りることにした。
倉庫からスノーモービルを出しエンジンを掛けると手袋をし跨り由衣を後ろに乗せ走りだした。
スピードは上げずにゆっくりと走り露天の混浴風呂に走っていった。

スノーモービルから下り男の脱衣所にはいると俺直ぐに裸になってタオルとシャンペングラスとドンペリを持って湯船に向かった。
脱衣所だけは男・女に別れている。
シャンパングラスとドン・ペリを雪の上に置き急いでお湯に浸かろうとするが外気が冷えているせいでお湯が物凄く熱く感じるから一気に入れないのでゆっくりと入る。
その頃になって由衣がやってきた
「真、寒いよ。死んじゃう」と、片足をお湯につけようとして
「きゃあああああああ、熱い」と引っ込め
「真、良く入れるよ、こんなに熱いのに」
「入るとそうでもないよ。身体が冷えてるからだよ少し我慢して入らないと風邪引くぞ」
「そうね、あっち〜〜〜」と、ゆっくりと浸かってくる。
3分後
「ふ〜〜〜良いお湯ね」とやっと浸かることが出来たようだ
「気持ち良いね」
「うん、本当に気持ち良いよそれにこの眺め最高さ」
「そうね、誰かしらこの場所にお風呂を作った人は、判っていたのかしらこんなに景色が良いてこと」
「言える。見て、白と黒と緑のこのコントラスト絶妙だね」
「本当に良いよね」
「それにこの感じ身体わ温まって頭はカキーーンと冷えてって氷ってるよ髪の毛ガシガシ」
「ははははははははは、本当だ。いつからそんなにお年寄りになったの」
「そんなに凄いことになってる」
「凄いよ」
「仕方ないさ外気温が-15℃位だから」
「その位なのこの温度」
「そうだね、ところでどう超高級なお酒飲んでみる」
「うん、飲みたい、飲むよ頂戴」
「ちょっと待ってて」と、素っ裸で湯船から出てグラスと、ドン・ペリを持って来た。
それを見ていた由衣は
「一寸、隠すとか何とかしてよ。目のやり場に困るでしょ」
「あれ、由衣、何恥ずかしがっているんだ」
「恥ずかしいよ良いから早くお湯に入って」と言われ無くても入るつもりだったが浸かった。
タオルを絞って栓の上に載せ栓を抜きグラスに注ぎ由衣に渡した。
「ところで、超高級って幾ら位するの」
「聞いたら飲めなくなるよ」
「でも聞きたくなるんだよね、教えて」
「仕方ない、それでは発表しますのでお静かに」
「済みません、誰も騒いでないですよ」
「何とこれ一本100万します」
「えーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーつ」
「100万するのをネットで安く仕入れましたもちろんそれなり高いのですが」
「そんなの開けちゃって良いの」
「と言ってももう開けてしまったので飲んで下さい。由衣のために仕入れておきました」
「私そんなに価値無いよ。そのお返しなんて出来ないし」
「良いんです気にして下さい。大いに気にしながら飲んで下さい」
「その金額気にしながら飲むと確かに美味しいけど」
「けどなに」
「けど、私にはもったいないその価値が判らないし味が判らない」
「確かに、他のドンペリと余り換わらないと思います。価値だね例えばみんなが持って無い物だから高いって有るじゃない。そんな事って余り知らない人には関係ないじゃない。
簡単な話、茶道の茶碗それを焼いた人が有名人なのかその茶碗が優れている理由さえも判らない、そんな俺達はその茶碗に価値を感じないどころか、何に使うにしても使いにくい器とか、こんなにひん曲がってるのにとか感じても良いとは思わないよね。マニアックな世界なのさ。こんな物飲んで喜んでいる人と価値観が違うわけだ。人によって価値観が違うわけだから俺が由衣に価値があると思えばこんな酒なんて大した物ではない訳でしょ由衣のマニアって事ですかね」
「何だか良く判らない」
「簡単さ、由衣に価値がないと思っているのは自分だけ、俺はこんな酒、由衣に比べればビールに毛が生えたくらいの価値しか感じない、それは由衣のマニアだからと言うこと」
「何だか判ったような判らないような」
「めんどくさい奴だな、由衣が好きだって言ってるんだよ。こんな何百万もする酒より何十倍も好きだってね、あーーー恥ずかしい」
「あーっそう言うこと」
「判った」
「えっ、もう一回言って」
「嫌だ」
「言ってよ聞きたい」
「言わない」と、言うと由衣を引き寄せあの柔らかな唇にキスをし抱きしめた。
バスタオルを取り湯船の縁に投げ、由衣を裸にし唇を離した俺は少しの間じっとゆいの身体を見つめ次に豊かな胸の頂にあるピンク色の果実にキスをした。
それから1時間半後俺達は身も心も一つになった。
キッチンカーに戻り由衣にこのキャンプ中に着る今日買ってきた服を着るように言うと
「何だかもったいなよ」と言うが
「着るために買ったんだから着て見せて」と、言うと着替えた
素肌にジャックウルフスキンのXTラウンドネックの下着・ジェーンリバーのダクロンウールシャツJRY180・パタゴニアのシンチラ、スナップT ・ズボンはパンタナルのサスペンダーパンツ・ソックスはモンベルのWIC+ハイキングソックスを履きダナー靴を履いた。外に出るときは、キメラのブラックバーンダウンジャケットのアウターを外しダウンベストとして使う。
ズボンもドロワットパンツに替えればもっと暖かくなる。
そして着替えが終わると、
「最後の仕上げはこれ」と、小さな箱にリボンの付いた物を由衣の前に出した。
自分を指さし
「これ私に」と、聞いてきた。
「他に誰がいるの」
「なにこれ」
「俺からのプレゼント由衣から貰ったからお返しだよ」
「何だか貰ってばかり」とリボンをほどき包み紙を取り箱を開けた。
「わ〜〜〜〜〜〜すご〜〜〜〜い」と感動している。
「たいした物じゃないよ」
「こんな高価な物貰って良いの」
「良いよ、これからもよろしくね」
「こちらこそよろしくお願いします」と、涙を浮かべていた。
「こら泣くな、酔ったか」
「もうフラフラ立て無い位に酔っちゃった」と、言いながら綺麗な涙が頬を流れていく


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