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作品名:スノーキャンプ 作者:結城 健三

第41回   スノー・フェアリー
駐車場に、車を乗り入れた。
「由衣、ここで良いのか」
「ありがとう、多分大丈夫だと思う」
「何を、買いに来たんだ」
「それは、言えないよ」
「そうか、判ったそれじゃあ、行こうか雪が積もっているから滑らない様、気を付けて」と、車から降り雪道なので、手を繋ぎ入り口に向かった。
入り口に付くと
「由衣、どの位時間が掛かるの」
「そうね、1時間くらいかな」
「それじゃあ、買い物が終わったらそこにある喫茶店に来て待ってるから」
「了解、チーフ」
「解散」と、言って別れた。
その後、直ぐに俺は、ジュエリーショップに向かい、中に入ると見て回った。
最初に、目に入ったのはネックレスだった。
見て回ったが気に入った物が無く、次にブレスレットバングルを見たがこれも気に入った物が無く、仕方なくリングを見たこの中で気に入った物は3個有った。
ショーケースから出して貰い並べて観るが良く判らない。
「お客様、奥様にプレゼントですか」
「いえ、違いますよ。かと言って彼氏にでも無いけど」
「そのようなことは、言っておりませんが」と、25歳ぐらいの女性が必死に売ろうという気持ちを見透かされないように言う。
その手を見た時、ピンと来た。
「済みません、その綺麗な手を貸してくれないかな」
「あのう、私のですか。」
「そう、綺麗な手をしているあなた」
「わかりました」
「その手を一寸触らせて」
「えっ」と、言っている間に指を握り
「失礼しました、サイズが判らなくて、でも大丈夫、君のと同じサイズだ」
「そうですか、どうしてお分かりになるんですか」
「俺の、仕事は目を瞑っていてもその位のことが判らないと困るんですよ」
「そうなんですか」
「それではその端のから合わせてみて下さい」と、言うと順番に合わせていった。
その手には3番目のリングがよく似合う様だ。
「その、今してるリングが欲しい包んで下さい」
「お客様、本当に宜しいのですか」
「大丈夫、間違いない」
「お客様、プレゼントなさる女性の年齢は」
「確か23くらいだ後思ったけど何か」
「いえ、もし合わなかった時にはお持ち下さいお直しいたします」
「大丈夫」
「お支払いの方はどうなされます」
「ああ、このカードで」と、財布からカードを出し渡すと
「お支払い回数は」
「面倒だし金利がもったいないから、1回で」
「そうしますと423500円を1回でお支払いで宜しいですね」
「そうだな」
「では、こちらにサインをお願いします」サインをすると、品物とカードを渡された。
「ごめんこの袋要らないや」と、言うと中から品物と鑑定書を出し後は返した。
そのショップを1度出ようとしてまた戻り、先程の店員に、
「忘れ物しちゃった」
「何をお忘れになりました」
「あなたに、お礼を言うのを忘れた、それから電話番号を聞くのも忘れた」
「えっなんですか」
「手伝って貰ってありがとう、君がいてくれて助かったよ。所で電話番号を教えて下さい」と、言うと
「済みません、半年早くで合いたかったですわ」
「そうか、残念だ今度来るときにはタイムマシンを持ってくるからじゃあ」と言ってショップを出て喫茶店に向かった。
中に入ると、未だ由衣は来てなかった。
時計を見ると、未だ30分しか経っていないオーダーを取りに来たウエイトレスにコーヒーを頼みポケットからジッポーとゴロワーズのカポラルを取り出し火を付けた。
3本目の煙草を消したとき由衣がやってきた
「またせたね」
「待ったよ、待ち過ぎて灰皿3回替えて貰ったよ」
「そんなに、タバコ吸いすぎだよ」
「そう、これからどうする、釣りにでも行くか」
「いやよ、こんなに雪が一杯降ってるのに」
「そうか、それじゃあ戻って、雪見酒ってのもあるし、雪見温泉てのもあるよ。」
「そうしようよ。暖かな方が良いよ」
「じゃあ、戻ろう」


それから2時間後、車をキャンプ場のキッチンカーの近くに止め、釣り道具は、運転席の後ろ、それ以外は応接室に運んだ。
ランクルは駐車場所に戻すと、鍵をメインテントの中にいるオーナーに返しキッチンカーに戻ってきた。
応接室にはいると、直ぐ由衣に、
「今日買って来たもの、袋から出して当ててみて」と、言うとドンドン出して身体に当てては開けるを繰り返す。
全部出し由衣と俺のを分けて片づけて、一息つくと今度は由衣が買って来た物を俺の前に出した。
「これ、おれに、」
「そうよ、こんなに買ってもらったからお礼に」
「そんな事、しなくても良いのに」
「だって、嬉しかったんだもの」
「それじゃあ、素直に頂きます」と、言うと袋の中から箱形の包みが出てきた。
「それじゃあ、開けるよ」と言いラッピングを剥がしていった。
中から出てきたのは、四角い箱形の缶だ。
缶の蓋には、ZIPPoの文字が書いてあった、俺にはもう何が入っているのか判った。
蓋を開けると、予想通りジッポーのセットであった。
中には、ジッポーフルード・アッシュトレイ・フリント・ライター本体だったが、このライターが違っていた本来ならノーマルのライターなのだが、ボディーにZIG・ZAG文字が刻印されたシルバーのボディーであった。
俺は由衣の顔を見て、
「ありがとう、気に入ったよ大事に使うから」と、言うとライターを取りだし蓋お開け、中を取り出しオイルを入れ元に戻し、そのまま一度テーブルに置き、腰に吊ったシースからアル・マー社製の4X4ツールメイトを取り出しテーブルに置いた。
そこで、一度ライターに火を付けたが、やはり火が短いので、ツールメイトを取りプライヤーでライターの芯を少し引き出し、もう一度、火を付けてみると丁度良くなった。
蓋を閉め、ツールメイトをシースにしまい缶の中に今迄使っていたジッポーをしまうと
「どうして、そんなライターしまうの」
「物は、大事にしないといけないでしょ」と、言いながら缶をソファーの下に仕舞った。
「さてと由衣これからどうする温泉でも行くか」
「行ってみようか、夜より昼間の方が良いかも」と、言うことで二人で温泉に出掛けた。


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