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作品名:詩群・いつからかここに 作者:砂野徹

第11回   草原を忘れるな 


                風の歌がよびさます
                光る雲のふるさと
                乾いた祈りがまねく
                鳥の群れのうねり

                空の鼓動高く
                夢の力放て
                時の果てをつかむ
                たましいのステップで

                燃える朝焼けの天地
                ゆらぐ森のこずえ
                いのちおどる楽園の
                こがねいろの王子
                
                めぐる星のドラマ
                雨に沈む湖底
                舞い上がる砂の城
                草の実の道しるべ


                やがて夕暮れのリズム
                せまる闇のてのひら
                走る横顔の記憶
                まぶた閉じた宇宙


                草原を忘れるな










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