【21】 今日がズルにしても仕事が休みになった事で優子と長く一緒にいる時間が作れた、そこで僕は優子を連れてデパートへ買い物に連れて行く事にした。僕は以前優子に海へ行くまでの間に買ってあげた衣類を取り出し、早速優子はそれに着替えた。 「どうかな〜俊夫?・・似合うかな〜?」 優子はちょっぴり照れながら僕に訊ねてきた。 以前ロボの姿の時も充分に可愛く思えたが、やはり人間の姿をした優子は別格であった。 僕は有無も言わず優子を抱き締めた、そして(良くぞここまでの姿になってくれた)と心の中で感謝し感動のあまり涙がこぼれた。 「え!?・・・どうしちゃったの俊夫?」 優子が心配そうな表情で聞いてくる。 僕はあまりの可愛さに感動した事を告げると、優子は恥ずかしそうに「有難う♪」と僕の頬にキスをした。 (可愛い!) 今では人間そのものの姿に変わった優子にロボと言う事実が僕には今一信じられない。 優子は相変わらず僕の見ていない時を見はかなっては自分自身で充電を行っている様ではあるが、それさえ無ければ今の優子は外見も中身も人間と殆ど変わりは無い。 「さあ優子、そろそろ出発するよ〜!」 「ちょっと待って〜、トイちゃんに行って来ますの挨拶しなきゃ♪」 そう言うと優子は元気にひまわりの種を食べているトイちゃんを手の上に乗せ挨拶を済ませた、僕が餌をやる時にはトイの奴は知らん振りをしていたにも拘らず相変わらず優子には良くなつく・・・。 優子が部屋から去る時にはトイちゃんは小屋の中から優子の姿を見送る様にコチラを見ている、決して僕の方では無い・・。 それから僕達は車の中へと乗り込むと、早速デパートへ向けて車を走らせた。 「俊夫とこうしてドライブなんて久しぶり♪」 優子は楽しそうに言った、僕もそれに笑顔で応えた。 優子を連れて海へ行ったのがもう二ヶ月前の春、あれから季節も夏へと替わり優子もより人間らしくなって今僕とこうして一緒にドライブをしている。 思えば優子と出合ったのが四ヶ月前、初めの頃の優子がこんな短時間にこうも人間らしく成長するなんて以前の僕には夢にも思わなかった。 僕は助手席にいる優子が見える様にバックミラーを合わせると、優子もミラー越しに笑顔で僕の方を覗いている。 今ではこんなに可愛くなってしまった優子に、世間から見ての僕達の関係はどんな風に見られてしまうのだろう? 兄妹・・友達・・援助交際・・、こんな若く可愛い子が僕の妻とは、誰しも思わないであろう。 僕には正直勿体無さ過ぎる彼女ではあるが自慢の彼女でもある、今日は思いっきり世間に僕の可愛い妻である優子を自慢してやろうと僕は野望を抱いている。 車を走らせてから40分程経ったところで、僕達はようやくデパートへと到着した。 僕と優子は早速店の中へと足を運ばせた、こんなデカいお店は優子には初めての経験である。 以前の様に僕が優子をリードして歩こうとしたら、優子の方から先に歩き出した。 「わ〜凄〜い、ココ人がいっぱいいるね〜! いろんな物もいっぱいあるよ〜♪」 優子は笑顔でハシャいでいた、こんな楽しそうな優子の姿を見るのは初めてだった。 僕は優子の行きたい所を優先して後をついて行く事にした。 そこで優子が目をつけたのは女性用の化粧品店であった、早速優子はお試し用の化粧をつけてみた。 まるで不器用な優子を見かねてか、お店の専門アドバイザーが僕達の下へと近づいて来た。 「お客様、お化粧をされるのでしたら、まずは●×△からお使いになられると良いですよ♪」 僕は化粧に関しては完全に無知な為、その店員に優子の化粧をすべてお願いしてみる事にした。 その店員は優子の顔に少し疑問視しながらも化粧をそつ無くこなすと、流石にプロ今までのあどけない顔形をしていた優子が一気に大人の女性へと姿を変えた。 「俊夫ぉ〜、どうかな〜?」 完全に今流な美顔アイドルの様な姿に僕も店員も驚きが隠せない、僕は優子に使った化粧道具をすべて買い揃えてあげる事にした。 「有難うございました〜♪」 僕の財布の中からアっと言う間に〜万円が消えてしまった、しかし綺麗に生まれ変わった優子の喜ぶ姿を見ればそんな事はどうでも良い事。 化粧を済ませた綺麗な優子の姿に男も女も振り返る、写メを取る者までいる位に・・・。 僕はアイドル優子の追っかけ一号となった。 続く・・・
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