【2】 説明書を見るとどうやらこのロボは学習型の人工頭脳を持っているらしい、基本用語は初めから備わっているようだ。 僕はまず会話から始めてみる事にした。 「君の名を教えて?」 「・・・・・」 返事がない、説明書を見ると会話は出来る筈だが・・・。 「what?] しばらくして彼女は会話を返してきた、しかし英語で・・・。 作ったのがアメリカなら英語は当然であろう、僕は説明書を見て日本語変換機能があるかを確認した。 「あったこれだな!」 僕は説明書通り彼女のお腹の部分を開くとそこは、パソコンの液晶画面とキーボードのような部分があるのを確認した。 「パソコンに関してはお手の物さ!」 僕は以前パソコンのインターネットで彼女探しに夢中になっていた時期があった、その技術が今こうして役立つとは思ってもみなかった。 「言葉変換はこれだな?・・・よしOKっと!」 彼女のお腹のパソコン部分をしまい、さっきと同じ質問をしてみた。 「君の名を教えて?」 「・・・・・」 「ナンデスカ?」 言葉を変えて質問をしてみる。 「君の名前はあるのかい?」 彼女はしばらくした末にこう応えた。 「ロットナンバー01マース、ショキセッテイノタメ ナマエノヘンコウヲ オネガイシマス。」 どうやら僕に名づけ親になってもらいたいらしい、僕は彼女として精一杯のお気に入りな名前を言ってみた。 優しい子と言う思いを込めて・・・ 「優子!」 「ピーガタガタガタ・・・ワタシノナマエハ・・・『ユウコ』でヨロシイデスカ?」 「よろしいですか」と訊ねられると優柔不断な僕としてはつい迷ってしまう・・・。 幸せな子で『幸子』・・・明るい子で『明子』・・・物知りで美しい『知美』・・・ 正直かなり迷う・・・。 一時間以上考えた末にやっと答えが出た、結局最初に決めた『優子』である。 「ワタシノナマエハ『ユウコ』ト ニンシキシマシタ。」 流石にロボット、こんな優柔不断な僕にしびれも切らさず付き合ってくれている。 「僕の名前は『俊夫』今日から君の旦那になる男さ、ヨロシク」 「ピーガタガタガタ 『ワタシノ ダンナサマ』 『トシオ』ニンシキシマシタ」 妻としては可愛げの無い返事だけど・・・「まあいいか」と思う俊夫30歳の春であった。 続く・・・
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